2026年の阪神タイガースは、救援投手陣の層の厚さがチームの大きな強みとなった。
NPBの2026年セ・リーグ最終チーム投手成績では、阪神のチーム防御率は2.79でリーグトップ。シーズンを通じて投手力がチームを支えた。
岩崎・工藤・木下・及川らによる継投体制
2026年の阪神ブルペンでは、経験豊富なベテランと勢いのある若手が、それぞれの持ち味を生かしていた。
特に注目されたのが、次の投手たちだ。
- 岩崎優: 経験豊富な左腕。勝負どころの中継ぎと抑えを担当。
- 工藤泰成: 8月からクローザーに定着し、終盤の勝ち試合を締める役割を担った。
- 木下里都: ピンチでの途中登板や回またぎにも対応する救援投手。
- 及川雅貴: 左腕の中継ぎとして復調し、勝ちパターンを支えた。
- ラファエル・ドリス: 抑えとセットアッパーを経験し、経験値を生かしてブルペンを支えた。
- 石井大智: 故障から復帰し、終盤の救援陣に厚みを加えた。
2026年9月の報道では、工藤がクローザーとして定着し、木下が火消し役として信頼を獲得。岩崎とドリスも重要な局面を任される構図が紹介されている。
岩崎の役割はクローザーからセットアッパーへ変わったのか
2025年の31セーブと比較すると、2026年の11セーブは大きな変化に見える。
しかし、これを単純に抑えとしての評価が下がった結果と捉えるのは早計だ。
2026年は工藤がクローザーに定着したことで、岩崎にはセットアッパーとしての役割も増えた。19ホールドという数字は、その変化を具体的に表している。
また、救援投手は必ずしも9回だけを担当すればよいわけではない。
相手の打順、左打者が続く場面、試合の緊迫度などに応じて、8回以前の重要な局面を任せられることも大きな価値になる。
岩崎の強みは、クローザー経験を持ちながら、異なる局面でも仕事を任せられることだ。
一方、2026年はコンディションが整わず、思うように調子が上がらない時期もあったと報じられている。本人も若手投手への依存が強まった救援陣の状況を課題として認識していた。
したがって、2027年に向けた評価要点は、セーブ数の回復だけではない。重要な場面で安定した投球を続け、ブルペン全体の中心として存在感を示せるかどうかだ。
【2026年10月30日】FA権を行使せず阪神残留を決断した理由

2026年10月30日、阪神タイガースは岩崎が再取得したFA権を行使せず、残留すると公式発表した。
今回の決断を理解するうえで重要なのは、2022年のFA残留と2026年のFA権不行使を区別することだ。
2022年は国内FA権を行使して残留
岩崎は2022年オフに国内FA権を行使したうえで、阪神への残留を決めた。
当時、球団は4年総額8億円(推定)の契約を提示。2023年から2026年までの4年間、阪神でプレーする契約を結んだ。
当時の残留会見では、球団から必要とされていることが決断の理由の一つだったと説明している。
また、入団以来の目標だったリーグ優勝を達成したいという思いも語っていた。
2026年は海外FA権を行使せず、再び阪神を選択
2026年は4年契約の最終年だった。
8月には海外FA権を取得し、シーズン終了後の去就が注目されていたが、10月30日に阪神残留を正式発表した。
球団発表で紹介された本人のコメントには、過去4年間への思いが込められている。
「その間3度のリーグ優勝と1度の日本一を達成できたことは、何事にも代え難い喜びでした」
加えて、残留会見では決断の理由について、次のように説明した。
「タイガースに必要とされるのが自分にとって一番で、そういう評価をいただきました」
いずれも本人の発言として日刊スポーツが報じた内容だ。
新たに2年契約を締結
今回の残留に伴い、岩崎は2027年から新たに2年契約を結んだ。
日刊スポーツなどの報道によると、年俸は現状維持の2億円(推定)。2年総額4億円規模の契約となる。
| 契約 | 内容 |
|---|---|
| 2022年オフ | 国内FA権を行使して残留 |
| 2023~2026年 | 4年契約 |
| 2026年8月 | 海外FA権取得 |
| 2026年10月30日 | FA権を行使せず残留発表 |
| 2027~2028年 | 新たな2年契約 |
| 年俸 | 2億円(推定) |
今回の残留には、いくつかの意味がある。
第一に、阪神で積み上げてきた実績と信頼関係だ。岩崎自身が、球団から必要とされることを決断の大きな理由として挙げている。
第二に、阪神のブルペンを支えるという明確な役割があること。2026年は若手投手の台頭があった一方、本人は自分自身が救援陣の中心にいる必要性を感じていた。
第三に、阪神での4年間にリーグ優勝3回、日本一1回という成果を経験したことだ。選手としてチームとともに積み上げた実績は、残留を考えるうえでも大きな意味を持つ。
【2027年シーズンの展望】36歳を迎える岩崎優に期待されること
2027年6月19日には36歳になる岩崎。新たな2年契約の初年度を迎えるにあたり、注目したいのは登板数、コンディション、ブルペン内でのリーダーシップの3点だ。
60試合登板への意欲
2026年10月31日付の日刊スポーツの報道によると、岩崎は2027年に向けて、登板数へのこだわりを示している。
本人は、これまで55試合以上の登板を想定していた時期もあったと振り返り、来季は3年ぶり6度目となる60試合登板を目標に掲げた。
また、新たなトレーニングにも取り組んでおり、技術面でも試したいことがあると明かしている。
これは、単にベテランとして現役を続けるだけではなく、再びチームの中心的な救援投手として結果を残したいという意思の表れだ。
若手救援陣を支えるリーダー役
2026年の阪神では、工藤泰成や木下里都といった若い投手が存在感を高めた。
一方、岩崎は2026年10月の取材で、若手投手に頼る形になったブルペンについて危機感を示している。
特に印象的なのが、岩崎自身が語った次の考えだ。
「その中心に自分がいる必要がある」
この発言からは、単に自分の登板数や個人成績を追求しているだけではないことが分かる。
若手が成長することはチームにとってプラスだが、経験豊富な投手が重要な場面で安定した投球を見せることも欠かせない。
岩崎には、マウンド上で結果を出すことに加え、救援陣全体の水準を引き上げる役割も期待される。
2027年に注目したい評価ポイント
| 評価項目 | 注目するポイント |
|---|---|
| 登板数 | 本人が掲げた60試合登板への挑戦 |
| 防御率 | 2026年の2.54から改善できるか |
| セーブ・ホールド | チーム事情に応じて役割を果たせるか |
| コンディション | 年間を通じて安定した状態を維持できるか |
| チームへの貢献 | 若手を含むブルペンの中心になれるか |
2027年の岩崎を評価する際、セーブ数だけで判断するのは適切ではない。
工藤がクローザーを務める場合でも、岩崎が8回や同点の重要局面を任され、安定した投球を続ければ、チームへの貢献度は高い。
逆に、登板数を増やすことだけを優先してコンディションを崩せば、長期的にはマイナスになる。
36歳を迎えるシーズンだからこそ、登板数と投球内容の両立が重要になる。
【阪神・岩崎優】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:岩崎優は2026年現在何歳ですか?
A1:1991年6月19日生まれで、2026年11月6日現在は35歳です。2027年6月19日に36歳を迎えます。
Q2:岩崎優の2026年シーズンの成績は?
A2:50試合登板、3勝3敗、11セーブ、19ホールド、防御率2.54です。6年連続で50試合以上に登板しました。
Q3:岩崎優はFA権を行使して移籍するのですか?
A3:2026年10月30日に、再取得した海外FA権を行使せず阪神に残留すると発表されました。2027年から新たに2年契約を結んでいます。
Q4:岩崎優の背番号はいくつですか?
A4:阪神での背番号は13です。2013年ドラフト6位で入団し、2014年から阪神一筋でプレーしています。
Q5:岩崎優の出身高校と大学はどこですか?
A5:静岡県立清水東高校から国士舘大学へ進学しました。大学卒業後、2013年ドラフト6位で阪神に入団しています。
まとめ:岩崎優の残留は阪神ブルペンにとって大きな戦力的意味を持つ
2026年の岩崎優は、50試合登板、防御率2.54、11セーブ、19ホールドという成績を残した。
2025年と比較するとセーブ数は減少したものの、救援陣の役割分担が変化するなかで、セットアッパーとしても重要な役割を担った。
10月30日に発表されたFA権不行使での残留は、本人が語った「タイガースに必要とされること」という思いが大きな決め手となった。2027年からは新たな2年契約のもと、阪神でプレーを続ける。
今後の注目点は次の3つだ。
- 2027年に本人が掲げた60試合登板を達成できるか。
- 防御率を改善し、勝負どころで安定した投球を取り戻せるか。
- 工藤や木下ら若手救援投手とともに、阪神ブルペンの中心的存在であり続けられるか。
【プロの結論】
岩崎優の本当の価値は、セーブ王を獲得するような数字だけにあるのではない。
先発から救援へ、そして中継ぎから抑えへと役割を変えながら、阪神で長く結果を残してきた適応力こそが最大の強みだ。
2027年は36歳を迎えるシーズンとなる。若手の台頭によってブルペンの競争が激しくなるなか、自らの投球で信頼を勝ち取れるかが問われる。
阪神一筋で積み上げてきた606試合の経験を、次の2年間でどのように生かすのか。残留を決めた岩崎の新たな挑戦に注目したい。
主な参考資料:阪神タイガース公式サイト、日本野球機構(NPB)公式年度別成績、日刊スポーツ、デイリースポーツ、マイナビニュース。