エルコーンの基本情報
- メーカー:フタバ食品
- 発売年:1980年(昭和55年)
- 商品形態:コーンタイプの氷菓
- 味:メロン味・バニラ味
- 特徴:緑色のコーンとマーブル状のシャーベット
- 商品名の由来:Lサイズの「L」
エルコーンを製造していたのは、栃木県宇都宮市に本社を置くフタバ食品株式会社だ。同社の創業80周年記念の歴史紹介にも、1980年の商品としてエルコーンが登場する。
エルコーンの特徴はメロンとバニラの組み合わせ
エルコーン最大の特徴は、一般的なバニラアイスを使ったコーンアイスとは異なる、シャーベット主体の構成にある。
緑色のコーンの中に、メロン味とバニラ味のシャーベットがマーブル状に充填されている。メロンのさわやかな風味とバニラのまろやかさが組み合わさり、甘さがありながらも比較的軽い食べ心地を楽しめる商品だった。
また、見た目にも個性があった。現在の緑一色のコーンは発売当初から同じだったわけではない。発売時には緑と赤の2色が存在していた。
エルコーンという名前の由来
意外と知られていないのが、商品名の由来だ。
フタバ食品が紹介する商品史によると、エルコーンの「エル」は英語の「Large(ラージ)」に由来する。
発売前に存在していた同系統の小型商品に対し、大きなサイズの商品として展開したことから「Lサイズ」の意味を込めて名付けられた。
当時は50円シリーズの商品として発売され、手に取りやすい価格も魅力だった。加えて、当たりくじ付きの商品として親しまれた時期もあったという。
【完全年表】1980年発売から2019年終売、2021年復活までの経緯

エルコーンの歴史を理解するには、発売から終売、そして復活までを時系列で整理すると分かりやすい。
特に重要なのは、2019年の販売終了と2021年の再発売が、単なる商品の改良ではなく、いったん市場から姿を消した商品がファンの要望によって再び登場した出来事だったことだ。
エルコーンの歴史・販売状況一覧
2019年1月、突然の終売発表
2019年1月21日、フタバ食品がエルコーンの製造販売終了を明らかにした。
このニュースを報じたJ-CASTニュースによると、終了の情報は発表前の1月18日ごろからインターネット上で広まり、愛好者の間で話題になっていた。
長年食べ続けてきた人にとっては、単なるアイスの販売終了ではなかった。子どものころの思い出や、いつもの買い物で手に取っていた商品がなくなるという知らせだった。
当時の報道には、次のような反応が紹介されている。
「未だによく食べるのに...」
「子供の頃よく食べてたな...」
こうした反応からも、エルコーンが長年の固定ファンを抱えていたことがうかがえる。
2021年3月22日、待望の復活
終売から約2年後の2021年3月22日、エルコーンは再発売された。
フタバ食品は復活を望む声が多数寄せられたことを復活の背景として説明している。
2021年3月26日には、ねとらぼや食品関連メディアも復活を報道。販売終了した商品が再び店頭や公式通販に登場したことで、懐かしのアイスとして改めて注目された。
【販売終了の理由】エルコーンはなぜ2019年に製造終了した?
エルコーンの販売終了を調べる人が最も気になるのが、なぜ約39年間続いたロングセラー商品が姿を消したのかという点だろう。
2019年の販売終了について、フタバ食品が公表した説明は「諸般の事情」だった。
メーカーが公表した正式な理由
2019年1月の取材で、フタバ食品の企画部担当者はJ-CASTニュースに対し、製造販売を終了することを説明した。
くふうトクバイニュースの取材でも、同社は次のように回答している。
弊社側の諸般の事情により、大変勝手ながら製造販売を終了させていただくことになりました。
同社担当者は、長年親しまれてきた味がなくなることを惜しむ消費者が多かったことにも触れ、39年間の愛顧に感謝する意向を示していた。
売上不振や原材料費の高騰が原因だった?
インターネット上では、販売終了の背景としてさまざまな理由が推測されている。
例えば、次のような可能性だ。
- 販売数量や売上の変化
- 原材料費や製造コストの問題
- 生産設備や製造ラインの事情
- 商品構成や販売戦略の見直し
ただし、これらは一般的な食品メーカーの事業上の要因として考えられるものにすぎず、エルコーンの終売理由としてフタバ食品が公表した事実ではない。
特に「売上が悪かったから販売終了した」という説明には、裏付けとなる公表資料がない。
2021年に復活できたことから分かること
注目したいのは、2019年に販売終了した商品が、2021年には復活していることだ。
メーカーは消費者から寄せられた復活要望を受けて再発売を実現した。
これは、商品に対する需要やブランドへの愛着が一定程度残っていたことを示す出来事だ。
ただし、復活した事実だけで、2019年の販売終了が経営上の失敗だったと判断することはできない。終売の事情と復活を決めた事情は、分けて捉える必要がある。
【旧商品と復刻版を比較】2021年のエルコーンは何が変わった?
2021年の復活商品は、昔の商品をそのまま再現しただけではない。
基本的な味と見た目の特徴を残しながら、果汁を増やすなどの改良が加えられた。
旧商品と復刻版の比較
| 比較項目 | 旧商品 | 2021年復刻版 |
|---|---|---|
| 発売時期 | 1980年 | 2021年3月22日 |
| コーン | 当初は緑・赤の2色 | 緑色 |
| 味 | メロン・バニラ | メロン・バニラ |
| 充填方法 | マーブル状 | マーブル状 |
| 果汁 | 復刻版とは異なる旧仕様 | 果汁を増量 |
| 価格 | 終売前70円(税別) | 100円(税別) |
| 内容量 | 当時の資料で一律比較できる情報なし | 120ml |
復刻版では果汁を増量
2021年の復活に際して、フタバ食品はメロン味とバニラ味のシャーベットという基本構成を維持しながら、果汁を増やした。
この改良は、懐かしい味を求める既存ファンだけでなく、初めて食べる人にも商品の魅力を伝えるための変更と捉えられる。
復刻版の原材料情報には、メロン果汁やりんご果汁が記載されている。単なる色や香りだけではなく、果汁を使った商品設計になっていた。
価格は70円から100円へ
価格にも変化がある。
2019年の終売前の商品は70円(税別)だったのに対し、2021年の復刻版は希望小売価格100円(税別)で発売された。
30年以上続いた商品を復活させるにあたり、価格と商品仕様の両方が見直されたことになる。
ただし、この価格差が原材料費や製造コストの上昇だけによるものなのか、具体的な内訳は公表されていない。
復刻版は昔の味を完全再現した商品なのか
ここは誤解しやすいポイントだ。
エルコーンの復刻版は、昔の商品の特徴を引き継いでいる一方、果汁を増やす改良が行われている。
そのため、昔食べた商品とまったく同じ味だと断定することはできない。
昔の思い出を確かめたい人にとっては、懐かしさを感じられる商品でありながら、新しい仕様も楽しめる復刻商品だった。
【口コミ・評判】エルコーンはなぜ今も復活を望まれる?
エルコーンの魅力は、メロンとバニラという味の組み合わせだけではない。
緑色のコーン、独特のマーブル模様、シャーベットならではの軽さなど、ほかの商品と区別しやすい特徴がそろっている。
終売時には惜しむ声が広がった
2019年の終売発表時には、J-CASTニュースがSNS上の反応を紹介した。
子どものころに食べた記憶や、日常的に購入していた思い出を語る人がいたことは、エルコーンが単なる低価格アイス以上の存在だったことを物語る。
2023年の復活希望ランキングでもランクイン
2023年には、macaroniが読者投票による「復活してほしい販売終了アイス」のランキングを公開した。
その中で、フタバ食品のエルコーンは5位、24票を獲得している。
調査期間は2023年9月26日から10月10日までで、回答数は361票だった。
この結果は、販売終了から数年が経過しても、エルコーンを再び食べたいと考える人が存在していたことを示す材料になる。
口コミから見えるエルコーンの魅力
2021年の復刻直後に掲載された商品レビューでは、次のような評価ポイントが見られる。
- メロンの風味がさわやかで食べやすい
- バニラとの組み合わせが懐かしい
- シャーベットなので比較的軽い
- 緑色のコーンが印象に残る
- ちょっとした休憩や暑い日のデザートに合う
商品レビューサイトのもぐナビにも、復活を喜ぶ購入者の感想が掲載されている。もちろん、少数の口コミがすべての消費者の評価を代表するわけではない。
エルコーンをおすすめしたい人
エルコーンの特徴を踏まえると、次のような人に向いている。
- 昔ながらのレトロなアイスが好きな人
- メロン風味のシャーベットが好きな人
- 濃厚なアイスクリームより軽い氷菓を好む人
- 昔食べた商品の味や記憶を確かめたい人
反対に、濃厚なミルク感やチョコレートのような強い甘さを求める人には、エルコーンのさっぱりした味わいは物足りなく感じられる可能性がある。
【よくある質問】エルコーンアイスに関するFAQ
Q1:エルコーンは2026年現在も販売していますか?
A1:2026年11月現在、フタバ食品の公式商品一覧と公式オンラインショップでは、通常販売商品としての掲載を確認できない。現在も継続販売されているとは判断できない。
Q2:エルコーンが販売終了した理由は何ですか?
A2:フタバ食品が公表した理由は「諸般の事情」。売上不振や原材料費の高騰など、具体的な原因は公表されていない。
Q3:エルコーンはいつ復活しましたか?
A3:2021年3月22日に復活発売された。ファンから寄せられた多くの復活要望が背景にあり、果汁を増やした仕様で再登場した。
Q4:エルコーンはどこで買えますか?
A4:現在、公式オンラインショップでの通常販売は確認できない。小売店の在庫や期間限定販売についても、全国的な取扱情報は確認できないため、メーカーへの問い合わせが確実な方法となる。
Q5:エルコーンのコーンはなぜ緑色なのですか?
A5:緑色のコーンは商品の特徴的なデザインの一つ。メロン味のシャーベットとの組み合わせによって、ほかのコーンアイスとは異なる外観になっている。発売当初は緑と赤の2色だった。
Q6:エルコーンの名前の由来は何ですか?
A6:「エル」はLarge(ラージ)の意味。以前の小型商品に対して大きなサイズの商品として登場したことが名前の由来とされている。
Q7:復刻版は昔のエルコーンと同じ味ですか?
A7:メロンとバニラのシャーベット、緑色のコーンという基本的な特徴は引き継がれている。ただし、2021年の復刻版では果汁が増量されているため、完全に同じ仕様ではない。
まとめ:エルコーンは2026年も復活を期待される懐かしのアイス
フタバ食品のエルコーンは、1980年に発売され、約39年間にわたって販売されたロングセラー商品だ。
2019年3月末に製造販売が終了したものの、消費者からの復活要望を受け、2021年3月22日に再発売された。
今回の経緯を整理すると、押さえておきたい要点は3つある。
1. 1980年発売: 緑色のコーンとメロン・バニラのシャーベットという独自の特徴で親しまれた。
2. 2019年終売: メーカーの公表理由は「諸般の事情」であり、具体的な原因は明らかにされていない。
3. 2021年復活: ファンの声を受けて再発売。果汁を増やした新しい仕様となった。
2026年11月現在、フタバ食品の公式商品一覧と公式オンラインショップにはエルコーンの掲載がなく、通常購入できる現行商品とは確認できない。
一方、2021年に一度復活を実現した実績があることは、長年の商品ファンにとって希望につながる材料だ。
懐かしい味をもう一度楽しみたい人は、公式の商品情報や新商品のお知らせを定期的に確認しておきたい。次の再発売が実現するかどうかは分からないが、エルコーンが長く愛されてきた背景には、独特の味と見た目、そして世代を超えて共有される思い出がある。
【プロの結論】
エルコーンの歴史から見えてくるのは、ロングセラー商品の価値は販売期間の長さだけでは測れないということだ。
いったん終売した商品であっても、消費者の記憶に残り、復活を求める声が集まれば、再び商品として市場に戻る可能性がある。
エルコーンは、昭和から平成、そして令和へと続くアイス文化を象徴する商品の一つだ。2026年現在の販売状況と過去の復活実績を正しく把握しながら、今後の公式発表に注目したい。