着ぐるみの中には、いったい誰が入っているのか。ゆるキャラが手を振ったり、子どもと握手したり、独特の動きで観客を笑顔にしたりする姿を見ると、その正体や仕事内容が気になる人も多いはずだ。実際に着ぐるみを演じているのは、着ぐるみアクターやスーツアクターと呼ばれる演者である。イベント会社の所属スタッフ、専門のパフォーマー、アルバイトなど、働き方はさまざまだ。
2026年は、厚生労働省が3月18日に「職場における熱中症防止のためのガイドライン」を策定するなど、暑熱環境で働く人の安全管理が改めて重視されている。2019年の着ぐるみ演者の死亡事故や、2023年の警視庁マスコット「ピーポくん」の熱中症事例も、着ぐるみの仕事が単なるコスプレではなく、身体的負担と安全管理を伴う職業であることを示している。
【正体の真相】着ぐるみ中の人は誰?専門のアクターが演じている

着ぐるみの中に入っているのは、基本的に人間である。
ただし、必ずしも俳優や芸能人というわけではない。キャラクターの性格や出演内容に合わせて、専門の着ぐるみアクター、イベントスタッフ、劇団員、パフォーマーなどが担当する。
着ぐるみアクターとは?
着ぐるみアクターとは、キャラクターの衣装を着用し、そのキャラクターとして身体表現を行う演者のこと。
一般的な仕事内容には、次のようなものがある。
- ゆるキャラや企業マスコットとしてのイベント出演
- 商業施設や遊園地でのグリーティング
- 子ども向けイベントでの握手や写真撮影
- キャラクターショーやステージパフォーマンス
- ダンスや簡単なアクション
- テレビ番組や広告、映像撮影への出演
重要なのは、単に衣装を着るだけでは仕事が成立しないという点だ。
キャラクターには、それぞれ設定された性格や動作のイメージがある。元気なキャラクターなら大きく手を振り、落ち着いたキャラクターならゆったりと動くなど、演者は設定に沿った表現を求められる。
中の人の名前や顔が公開されない理由
多くのキャラクターでは、演者個人よりもキャラクターそのものが主役となる。
そのため、出演者の氏名や顔写真を一般公開しない運用が行われることがある。
これは単に秘密主義というわけではない。キャラクターの世界観を維持することに加え、演者のプライバシーや安全を守る意味もある。
また、イベントごとに出演者が変わる場合もあるため、特定の人物を唯一の中の人と断定できないケースも存在する。
ゆるキャラの中の人は毎回同じなのか?
答えは、運営組織によって異なる。
専属の演者を配置するケースもあれば、複数のスタッフが交代で担当するケースもある。
たとえば、2023年に熱中症事例が報じられた警視庁のピーポくんについて、集英社オンラインの取材記事では、着ぐるみが複数存在し、各警察署に貸し出される運用や、担当する署員が毎回同じとは限らない事情が紹介された。
つまり、キャラクターの知名度が高くても、演者が一人に固定されているとは限らない。
【仕組みを解説】着ぐるみの構造・視界・動きの制限とは?
着ぐるみの中は、外から見える印象とは大きく異なる。
一般的には頭部、胴体、手袋、靴などのパーツから構成され、演者が内部に入って身体を動かすことでキャラクターが動く仕組みになっている。
頭部・胴体・手足の構造
着ぐるみの基本的な構造は次のとおり。
- 頭部: キャラクターの顔や頭を再現する部分。視界用の窓や換気用の設備が設けられる場合がある。
- 胴体: 演者の身体を覆う部分。クッションや内部フレームで形状を維持する。
- 手袋: キャラクターの手を表現する部分。細かな指の動きが難しい場合がある。
- 靴: キャラクターの足を再現する部分。通常の靴とは歩行感覚が異なる。
春日市の公式着ぐるみ使用マニュアルでは、頭部、胴体、靴を基本パーツとして管理し、ファン用の電池や保冷ベスト、保冷剤なども使用する具体例が紹介されている。
すべての着ぐるみに同じ設備が備わっているわけではなく、デザインや製造方式によって構造は異なる。
中の人から外はどう見える?
着ぐるみの視界は、一般的な衣服を着用したときと比べて大きく制限される。
外側の生地は視線を通さない素材が使われることが多く、視界を確保するために専用のメッシュや窓が設置される。
窓の位置は、口元や目の周辺など、キャラクターのデザインによって違う。
そのため、次のような問題が起こりやすい。
- 足元の段差が見えにくい
- 左右や後方の状況を把握しにくい
- 小さな子どもが近づいても気づきにくい
- 人混みで方向転換しにくい
- 頭部の大きさによって通路や扉を通れない
名古屋市の着ぐるみ使用上の注意でも、視界が狭く足元が見えにくいため、案内人を必ず配置するよう呼びかけている。
なぜ着ぐるみは大きく動くのか?
着ぐるみは、手足の可動域や関節の動きが制限される。
そのため、演者が普通に手を振っただけでは、観客から小さな動きに見える場合がある。
キャラクターの動作を伝えるには、意識的に大きなジェスチャーをすることが必要になる。
ただし、派手な動作をすればよいわけではない。転倒や衝突を避けるため、走る、急に振り向く、激しく跳ねるといった動きには制限が設けられることもある。
中の人を見分ける方法はある?
外見だけで演者を正確に特定する方法はない。
身長、歩き方、手の振り方、動作の癖などから同じ人物ではないかと推測する人もいるが、衣装の構造や演出によって動き方は変わる。
加えて、同じキャラクターを複数の人が演じる可能性もある。
したがって、体格や動きだけで特定の人物だと判断することはできない。着ぐるみの外から演者を推測するより、キャラクターの表現そのものを楽しむのが自然な接し方だ。
【仕事内容と関係者一覧】中の人だけではイベントは成立しない
着ぐるみの出演は、演者一人だけで完結する仕事ではない。
安全な移動や観客対応、時間管理、着替えなど、周囲のスタッフとの連携が必要になる。
着ぐるみイベントを支える人たち
| 関係者 | 主な役割 | 演者との関係 |
|---|---|---|
| 着ぐるみアクター | キャラクターを演じる | 主役となる演者 |
| アテンダント | 誘導、安全確認、周囲の整理 | 近くで演者をサポート |
| MC・司会者 | イベント進行、キャラクターの紹介 | キャラクターの言葉や気持ちを代弁 |
| 運営スタッフ | 会場設営、観客誘導、時間管理 | 出演環境を整える |
| 管理担当者 | 衣装の管理、点検、貸し出し | 着ぐるみの状態を管理 |
アテンダントは何をしている?
特に重要なのがアテンダントと呼ばれる補助スタッフだ。
演者の視界が狭いため、アテンダントは斜め前などに位置し、段差や障害物、人の接近を伝える。
また、休憩や緊急事態を知らせる合図を事前に決めておくこともある。
春日市の公式マニュアルでは、着ぐるみ1体につき補助者を1人以上配置し、子ども向けの行事では2人以上を確保するよう案内している。
着ぐるみの中の人は話せる?
基本的には、キャラクターのイメージを守るために、着用中の発声を控える運用が多い。
その代わり、アテンダントや司会者が観客に話しかけ、キャラクターの意思を代弁する。
緊急時や体調不良の際には、事前に決めた合図で周囲に知らせる仕組みが必要だ。
着ぐるみの演技と安全管理は、表裏一体の関係にある。
【暑さ・熱中症対策】2026年の公的ガイドラインと事故から分かる実態
着ぐるみの仕事で最も注意したいのが、内部に熱がこもることによる身体への負担だ。
頭部や胴体を覆う衣装は、一般的な作業服よりも熱や湿気がこもりやすい。加えて、視界や動作が制限された状態でダンスや歩行を続ければ、身体への負荷も大きくなる。
2026年3月に厚生労働省が新ガイドラインを策定
厚生労働省は2026年3月18日、「職場における熱中症防止のためのガイドライン」を策定した。
この指針は、業種や作業環境によって熱中症リスクが異なることを踏まえ、事業者がリスクを評価して必要な対策を選択する考え方を示している。
特に注目したいのは、熱中症の危険要因として、次の項目が挙げられている点だ。
- 高温・多湿な作業環境
- 連続して行う作業
- 通気性や透湿性が低い衣服・保護具
- 身体的な負荷が大きい作業
着ぐるみは、これらの複数のリスク要因が重なる可能性がある。
また、ガイドラインではWBGT(暑さ指数)の測定、作業時間の短縮、休憩場所の確保、水分・塩分補給、身体の冷却、作業中の健康状態の確認などを示している。
2025年6月から熱中症対策の法令も強化
2025年6月1日には、改正労働安全衛生規則が施行された。
対象となる暑熱作業では、事業者に次の対応が求められる。
1. 熱中症のおそれがある人を早期に把握するための報告体制を整える。
2. 作業からの離脱、身体冷却、医療機関への搬送などの措置手順を作成する。
3. 連絡体制や対応手順を関係者に周知する。
対象となる作業の基準には、WBGT28度以上または気温31度以上の環境で、連続1時間以上または1日4時間を超えて行うことが見込まれる作業が含まれる。
着ぐるみのように熱がこもりやすい衣装では、環境の数値だけでなく、衣服の条件や身体作業の負荷も考慮する必要がある。
2019年のひらかたパーク死亡事故
着ぐるみの熱中症リスクを考えるうえで忘れてはならないのが、2019年7月28日に大阪府枚方市の遊園地「ひらかたパーク」で発生した死亡事故だ。
当時28歳の男性アルバイトスタッフが、着ぐるみを着用してショーの練習を行った後、体調を崩して倒れ、搬送先の病院で死亡した。
厚生労働省関係の労働災害資料にも、着ぐるみを着用して接客した後、約20分間のダンス練習を行い、控室に戻る途中で自力歩行が困難になった事例として記録されている。
この事故は、着ぐるみの仕事において、短時間の練習であっても深刻な健康被害につながり得ることを示した。
2023年にはピーポくんも熱中症で倒れた
2023年9月16日、東京都昭島市のJR拝島駅で行われた交通安全イベントでは、警視庁のマスコットキャラクター「ピーポくん」が熱中症で倒れる事態が起きた。
集英社オンラインの2023年9月20日付の報道によると、当日は警視庁昭島署と福生署が合同でイベントを開催していた。
イベントは駅構内から屋外のロータリーに移動して行われ、着ぐるみの中に入っていた女性署員は、警察署に戻った後に体調が回復したという。
報道では、隣接する八王子市の最高気温が32.8度に達していたことや、屋外での活動が身体に負担を与えた状況も紹介された。
この事例から分かるのは、着ぐるみの暑さは遊園地やテーマパークだけの問題ではないということだ。
警察署や自治体の広報イベントでも、同じようなリスクが存在する。
休憩時間や交代制は何分が目安?
休憩時間については、自治体やキャラクターの仕様によって運用基準が異なる。
具体例を見てみよう。
| 運用マニュアル | 着用・休憩の基準 | 特徴 |
|---|---|---|
| 西東京市・2026年4月改定 | 連続15分程度を上限、装演時間の2倍以上の休憩 | 演者2人以上、アテンダント2人以上 |
| 春日市 | 通常30分程度、夏場20分程度 | 交代制と補助者配置 |
| 名古屋市の使用上の注意 | 15分を目安に交代・休憩 | 視界の狭さと内部温度上昇に注意 |
西東京市の2026年改定マニュアルは、15分を基本的な連続活動時間の上限とし、装演時間の2倍以上の休憩を推奨している。
一方、春日市では通常30分、夏場は20分を目安としている。
つまり、すべての着ぐるみに共通する固定の休憩時間があるわけではない。衣装の構造、気温、活動内容、演者の状態を踏まえた管理が必要になる。
実際に必要な暑さ対策
安全に着ぐるみを運用するためには、次のような対策が考えられる。
- 冷房の効いた休憩場所を確保する
- 着ぐるみ内部に送風ファンを設置する
- 保冷剤や冷却ベストを使用する
- 着用前後や休憩中に水分・塩分を補給する
- 活動時間を短く設定する
- 体調に異変があれば直ちに活動を中止する
- アテンダントが演者の状態を定期的に確認する
重要なのは、演者本人の体力だけに安全管理を任せないことだ。
熱中症が疑われる場合には、すぐに着用を中止し、涼しい場所で身体を冷やす。意識障害などの重い症状があれば、速やかに救急対応につなげる必要がある。
【求人・応募条件】着ぐるみバイトの給料はいくら?
着ぐるみの中の人を仕事にしたい場合、イベント会社やアクター派遣会社の求人を探す方法がある。
未経験者を受け入れている募集もあり、必ずしも芸能活動や舞台経験が必要というわけではない。
2026年に確認できる求人と報酬の一例
株式会社フレイムアップが公開している着ぐるみ・スーツアクターの募集では、次の条件が掲載されている。
| 項目 | 公開されている募集内容 |
|---|---|
| 報酬 | 日給7,000~20,000円 |
| 雇用形態 | 業務委託 |
| 稼働日 | 主に土日祝 |
| 経験 | 未経験者応募可能 |
| 応募条件 | 高校卒業以上 |
| 稽古 | 平日夜に週1回程度 |
| 歓迎経験 | ダンス、演劇、アクション、体操など |
| 選考 | 応募、面接、稽古体験・実技 |
仕事内容には、ショッピングモールや遊園地でのキャラクターショー、握手会、写真撮影会などが含まれる。
この金額は特定企業の公開求人における募集条件であり、業界全体の平均給与ではない。
また、業務委託であるため、一般的なアルバイトの時給制とは働き方が異なる。
着ぐるみバイトに応募する際のポイント
応募前には、次の条件を確認しておきたい。
1. 身長・体格の条件
着ぐるみはキャラクターごとに設計サイズが異なる。身長や体格によって応募できない場合がある。
2. 体力と身体表現
長時間の立ち仕事やダンス、イベント中の移動などに対応できる体力が必要になる。
3. 勤務日と稽古
土日祝のイベントに参加できるか、平日の練習に継続して参加できるかも重要だ。
4. 安全管理の仕組み
着用時間、休憩、送風設備、緊急時の対応、アテンダントの配置について確認したい。
5. 報酬以外の契約条件
交通費、稽古の報酬、待機時間、キャンセル時の扱い、保険、契約期間なども確認する必要がある。
着ぐるみアクターに向いている人
向いているのは、次のようなタイプだ。
- 身体を使った表現が好き
- ダンスや演劇に興味がある
- 子どもや観客との交流を楽しめる
- チームで協力して仕事ができる
- キャラクターの設定を守って演じられる
- 体調管理と安全ルールを徹底できる
一方、暑さへの対応が難しい人や、視界が制限された状態での活動に強い不安がある人は、仕事内容と安全対策を慎重に検討したい。
【2026年最新の実態】中の人をめぐる噂と本当のところ
着ぐるみの中の人については、インターネット上でさまざまな疑問や噂が見られる。
しかし、実際の運営方法はキャラクターや組織によって異なる。
噂1:人気キャラクターには必ず専属の中の人がいる?
必ずしもそうではない。
専属の演者を配置する場合もあるが、複数のスタッフで交代する運用もある。
前述のピーポくんの事例のように、着ぐるみを複数の場所で使用する場合、担当者が変わることもある。
噂2:中の人は必ず小柄な女性?
これも一律には当てはまらない。
キャラクターのサイズに合わせて身長や体格の条件が設けられる場合はあるが、女性だけが演じているわけではない。
男性が担当するケースもあり、採用条件は着ぐるみの仕様や運営側の方針によって変わる。
噂3:中の人は自由に着ぐるみを脱げない?
キャラクターの演出上、人前で着脱しないルールを設けることはある。
しかし、安全面では体調不良や緊急時に着用を中止できる仕組みが不可欠だ。
西東京市の2026年改定マニュアルでも、緊急事態やトイレを知らせる合図を事前に決めるよう求めている。
キャラクターの世界観を守ることと、演者の安全を守ることは、決して対立させてはならない。
2026年の着ぐるみ業界で注目すべき変化
2026年現在、注目したいのは、キャラクターの人気だけでなく、演者の労働環境や安全管理に対する関心が高まっていることだ。
厚生労働省が2026年3月に公表したガイドラインは、着ぐるみ専用の規則ではないものの、通気性の低い衣服や身体的負荷の高い作業に関するリスク評価を含んでいる。
加えて、2026年5月27日に公表された2025年の職場における熱中症による死傷災害の確定値は1,803人で、死亡者は19人だった。
この統計は全業種を対象としたもので、着ぐるみアクターだけの人数ではない。しかし、職場における熱中症対策が引き続き重要な課題であることを示している。
今後は、送風や冷却設備だけでなく、勤務時間、交代要員、緊急時の連絡体制まで含めた管理が、イベント運営の評価に関わってくる。
【よくある質問】着ぐるみ中の人に関するFAQ
Q1:着ぐるみの中の人は芸能人や俳優なの?
A1:必ずしも芸能人や俳優ではない。専門の着ぐるみアクター、イベント会社のスタッフ、劇団員、アルバイトなどが担当する。未経験者を募集している会社もある。
Q2:着ぐるみの中の人は毎回同じ人物なの?
A2:運営方針によって異なる。専属の演者が担当するケースもあれば、複数人が交代するケースもある。
Q3:着ぐるみの中はどれくらい暑い?
A3:衣装の構造、素材、気温、湿度、活動内容によって異なる。内部に熱や湿気がこもりやすく、送風ファンや保冷剤などを使用しても熱中症のリスクは残る。
Q4:着ぐるみの中の人は何分ごとに休憩する?
A4:全国共通の固定時間ではない。西東京市の2026年改定マニュアルでは15分程度を上限とし、春日市のマニュアルでは通常30分程度、夏場20分程度を目安としている。
Q5:着ぐるみバイトは未経験でも応募できる?
A5:応募可能な求人はある。株式会社フレイムアップの募集例では未経験者も応募でき、高校卒業以上などの条件が設定されている。
Q6:着ぐるみバイトの給料はどのくらい?
A6:公開求人の一例では日給7,000~20,000円。雇用形態や仕事内容、経験、拘束時間によって異なるため、募集条件を個別に確認したい。
Q7:中の人の正体を見分けることはできる?
A7:体格や動きだけで正確に見分けることは難しい。演者が交代する場合もあり、外見から特定の人物だと判断する根拠にはならない。
まとめ:着ぐるみ中の人の正体より大切な安全とプロの仕事
着ぐるみの中に入っているのは、キャラクターを身体表現で演じる着ぐるみアクターやイベントスタッフだ。
その仕事内容は、単に衣装を着て歩くことではない。キャラクターの性格を理解し、動作やジェスチャーで魅力を伝え、観客との交流を成立させる専門的な仕事である。
一方、視界の狭さ、動作の制限、頭部の重さ、内部の温度上昇など、外からは分かりにくい負担も存在する。
2019年のひらかたパークの死亡事故、2023年のピーポくんの熱中症事例、そして2026年3月の厚生労働省による新ガイドラインは、安全管理の必要性を考えるうえで重要な材料となる。
これから着ぐるみバイトに応募する人は、報酬や出演機会だけでなく、休憩時間、交代制、冷却設備、緊急時の対応まで確認したい。
また、イベントを楽しむ観客にとっても、着ぐるみの中には一人の人間がいるという認識が大切だ。
キャラクターの夢を守ることと、その中で演じる人の健康を守ること。その両方が実現してこそ、着ぐるみ文化は長く愛され続ける。
主な根拠資料(2026年11月時点)
- 厚生労働省「職場における熱中症防止のためのガイドライン」(2026年3月18日)および2025年職場の熱中症統計。
- 西東京市「マスコットキャラクター着ぐるみ使用マニュアル」(2026年4月1日改定)、春日市・名古屋市の着ぐるみ使用マニュアル。
- 集英社オンライン「熱中症で倒れたピーポくん」(2023年9月20日)。
- 労働災害資料・2019年ひらかたパーク着ぐるみ演者死亡事故。
- 株式会社フレイムアップ「スーツアクター・着ぐるみアクターの募集」。