24時間テレビのマラソンは、長年にわたって単独ランナーが走る形式を中心に展開してきました。しかし、2012年以降は複数人によるリレーや、チャリティーの目的を明確にした新しい形式も登場しています。
特に重要なのが2018年から2021年までの4年間です。
2018年:みやぞんが初のトライアスロンに挑戦
2018年の第41回では、ANZEN漫才のみやぞんが史上初のトライアスロン形式に挑戦しました。
内訳は次のとおりです。
- 水泳:1.55km
- 自転車:60km
- マラソン:100km
- 合計:161.55km
重要なのは、161.55kmすべてがランニングの距離ではないという点です。
走行距離ランキングで比較する場合、みやぞんの記録は100kmとして扱うのが適切です。
2019年:4人でつなぐ駅伝形式
2019年は、単独ランナーではなく4人がたすきをつなぐ駅伝形式でした。
参加者と担当距離は以下のとおりです。
- 近藤春菜:32.195km
- よしこ:32.195km
- 水卜麻美:42.195km
- いとうあさこ:42.195km
合計は148.78km。
それぞれが自分の区間を走り、次のランナーへたすきを渡す構成は、従来の単独走とは違う魅力を生みました。
2020年:チームQによる募金ラン
2020年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、一般公道ではなく私有地のコースを使用した「募金ラン」が行われました。
中心となったのは、シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子です。
チームQの6人と走行距離は次のとおりです。
- 高橋尚子:116km
- 土屋太鳳:30km
- 吉田沙保里:25km
- 陣内貴美子:10km
- 松本薫:15km
- 野口みずき:40km
1周5kmのコースを走るごとに10万円を寄付する仕組みで、合計236kmを記録しました。
この企画の特徴は、走行距離そのものが募金額につながる仕組みを採用したことです。従来の「走ってゴールを目指す」という構成から、チャリティーへの直接的な参加を促す企画へと広がりました。
2021年:復興への想いをつなぐ募金リレー
2021年も新型コロナウイルス対策のため、公道での通常マラソンは実施されませんでした。
代わりに行われたのが「復興への想いをつなぐ募金リレー」です。
舞台となったのは福島県のJヴィレッジ。東日本大震災や熊本地震、豪雨災害などの被災地を支援する目的で、約100kmをリレー形式でつなぎました。
最初のランナーはKing & Princeの岸優太、最後のランナーはTOKIOの城島茂です。
日本テレビの公式企画説明でも、一般公道ではなく閉鎖された敷地内で実施したことが記録されています。
2024年~2026年:支援先を明確にしたマラソンへ
最近のマラソン企画では、ランナー自身の経験や社会的な課題と、募金の目的を結びつける傾向が見られます。
| 年 | 企画の特徴 |
|---|---|
| 2024年 | やす子が児童養護施設への支援を目的に走る |
| 2025年 | 横山裕が子ども支援募金を掲げて105kmに挑戦 |
| 2026年 | 星野真里が子どもの可能性と選択肢を広げるため80kmに挑戦 |
特に2026年の星野真里の企画は、「できた!を増やす子ども募金」と名付けられました。
星野は娘が先天性ミオパチーという難病を抱えていることを公表しています。娘との生活を通じて、子どもたちがそれぞれ自分の居場所を選べる社会になってほしいという思いを持ち、チャリティーマラソンに挑みました。
単に走行距離を競うだけではなく、支援の目的を視聴者に伝える役割も担った企画です。
【完走結果とゴール時間】印象に残る歴代ランナーを振り返る

24時間テレビのマラソンでは、走行距離だけでなく、番組放送中にゴールできたかどうかも注目されてきました。
放送終了後のゴールも珍しくありません。距離が長い場合や、天候・体調などの条件によって、予定時刻が変わることもあります。
2026年:星野真里は80kmを完走
2026年の第49回でランナーを務めたのは、女優の星野真里です。
8月29日・30日の放送で「できた!を増やす子ども募金マラソン」に挑戦し、80kmを完走しました。
ゴール時刻は8月30日の午後8時42分。
ゴール直前には娘と抱き合い、その後ゴールテープを切りました。夫の高野貴裕氏やSixTONESのメンバーも見守っていました。
日刊スポーツによると、星野はゴール後、無事に走り切れたことへの安堵を語っています。
また、ゴール時点の「できた!を増やす子ども募金」は、3億8054万8400円と報じられました。
2025年:横山裕は105kmを走破
2025年の第48回では、SUPER EIGHTの横山裕がランナーに選ばれました。
走行距離は105km。
8月31日午後8時45分ごろ、メンバーや関係者に見守られながらゴールしました。
横山は2014年に101kmを走った城島茂の記録を超えることを意識しており、結果として4km上回りました。
日刊スポーツの報道では、ゴール時に後輩の松村北斗から頼まれた「マツケンサンバ」のポーズを披露したことも紹介されています。
105kmという距離は、2026年の星野真里の80kmを上回る近年の注目記録です。
2024年:やす子は81kmを完走
2024年のランナーは、元自衛官のお笑いタレント・やす子でした。
走行距離は81km。
この年は「全国の児童養護施設に募金マラソン」として企画され、集まった募金は全国の児童養護施設への支援に充てられる仕組みでした。
台風10号の影響で、初日は日産スタジアムの周回コースを走る形に変更。2日目はロードに出て、午後8時41分に両国国技館へ到着しました。
足首の痛みに苦しみながらも完走した姿が大きな注目を集めました。
2023年:ヒロミは102.3kmを完走
2023年はヒロミがランナーを担当しました。
58歳で102.3kmに挑戦し、午後8時46分ごろにゴール。
ゴール付近では家族も応援し、家族と一緒に走る場面もありました。年齢を重ねてからの挑戦としても印象的な回です。
放送終了後にゴールした代表的なランナー
歴代ランナーのなかには、番組終了時刻を過ぎてからゴールした人もいます。
- 2003年・山田花子:110km。残り約5kmで放送終了。
- 2007年・萩本欽一:70km。午後9時5分ごろゴール。
- 2009年・イモトアヤコ:126.585km。午後9時12分ごろゴール。
- 2013年・大島美幸:88km。午後9時20分ごろゴール。
これらの回に共通するのは、放送終了と挑戦の終了が必ずしも一致しないことです。
番組の時間内にゴールすることは演出上の大きな見どころですが、放送終了後でもランナーが最後まで走り切るケースはあります。
【プロの結論】歴代24時間マラソンは距離だけでは評価できない
歴代の記録を整理すると、24時間テレビのマラソンには、単純な走行距離の比較では見えてこない3つの特徴があります。
1. 600kmと200kmは別の記録として見る
歴代最長の600kmは間寛平が7日間かけて走った記録です。
一方、24時間以内の単独走行距離では1993年の200kmが最長です。
この2つを混同すると、記録の意味が変わってしまいます。
2. チーム形式の合計距離を個人記録に混ぜない
2020年の236kmはチームQの合計距離であり、1人が236km走ったわけではありません。
同様に、2019年の148.78kmも4人の合計です。
2018年のみやぞんの161.55kmも、ランニングだけの距離ではありません。
記録を比較する際は、次の3点を確認すると誤解を防げます。
- 単独走行か、チーム形式か
- ランニングのみか、他の競技を含むか
- 予定距離か、実際に走った距離か
3. ランナーの選定理由と支援目的にも注目する
近年の企画では、ランナー自身の人生経験と募金の目的が密接に関係しています。
2024年のやす子は児童養護施設への支援、2025年の横山裕は子ども支援、2026年の星野真里は子どもの可能性や居場所づくりをテーマに掲げました。
この変化は、マラソンが単なる長距離走ではなく、社会的なメッセージを届ける番組企画として展開していることを示しています。
また、24時間テレビチャリティー委員会の公式サイトにある「チャリティーのあゆみ」では、各回の出演者やランナー、募金額などの歴史を確認できます。
ただし、全年度の走行距離とゴール時刻を網羅した公式ランキングが掲載されているわけではありません。距離や完走時刻については、番組の公式発表と当時の報道を組み合わせて見ることが大切です。
【歴代24時間テレビマラソン】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:24時間テレビの歴代最長距離を走ったランナーは誰ですか?
A1:間寛平です。1995年に神戸から東京まで約600kmを7日間かけて走りました。24時間以内の単独走行距離では、1993年の200kmが最長です。
Q2:24時間テレビの初代マラソンランナーは誰ですか?
A2:1992年の間寛平です。当初は200kmを目標としていましたが、沿道の混雑による安全上の問題から153km地点で中止となりました。翌1993年には200kmを完走しています。
Q3:2026年の24時間テレビのマラソンランナーと距離は?
A3:女優の星野真里です。2026年8月30日に80kmを走破し、午後8時42分にゴールしました。「できた!を増やす子ども募金」の一環として実施されました。
まとめ:24時間テレビ歴代マラソンの記録と今後の注目点
1992年の間寛平から2026年の星野真里まで、24時間テレビのチャリティーマラソンは時代とともに姿を変えてきました。
最後に重要な記録を整理します。
- 初代ランナー:1992年の間寛平
- 歴代最長距離:約600km(1995年・間寛平)
- 24時間以内の単独走行最長:200km(1993年・間寛平)
- 女性ランナーの最長距離:126.585km(2009年・イモトアヤコ)
- 2018年の特別形式:みやぞんのトライアスロン
- 2019年の特別形式:4人による駅伝
- 2020年の特別形式:チームQの募金ラン
- 2021年の特別形式:復興への想いをつなぐ募金リレー
- 2025年:横山裕が105kmを完走
- 2026年:星野真里が80kmを完走
歴代記録を比較するときは、距離だけでなく、企画形式や挑戦の背景、募金の目的まで見ることで、それぞれの年の特徴がより明確になります。
今後も、どのようなランナーが選ばれ、どのような社会的メッセージを掲げて走るのか。24時間テレビのマラソンは、過去の記録を振り返るだけでなく、その年ごとのチャリティーの方向性を知る手がかりにもなっています。