2026年1月29日、日本バドミントン協会は2026年の日本代表とU24日本代表を発表した。女子ダブルスのナショナルチームには、実績のある選手を中心に4組が選出された。
2026年ナショナルチームの主要ペア
| ペア | 所属 | 注目ポイント |
|---|---|---|
| 福島由紀・松本麻佑 | 岐阜Bluvic・ほねごり相模原 | 国内外で上位を争う実力派 |
| 五十嵐有紗・志田千陽 | BIPROGY・再春館製薬所 | 新たな組み合わせで国際舞台に挑戦 |
| 中西貴映・岩永鈴 | BIPROGY | 世界ランキング上位の実績 |
| 保原彩夏・廣上瑠依 | ヨネックス | 国際大会での成長が期待されるペア |
2026年1月の代表発表時点では、福島・松本が日本ランキング1位、中西・岩永が3位、保原・廣上が5位だった。五十嵐・志田も日本ランキング2位として選出されている。
なお、これは2026年1月時点の代表発表であり、その後の追加選出とは区別する必要がある。
U24日本代表にも注目選手がそろう
将来の日本代表を担うU24カテゴリーでは、若手ペアの強化も進んでいる。
1月の発表では、次の3組が女子ダブルスに選ばれた。
- 石川心菜・平本梨々菜
- 清瀬璃子・原菜那子
- 新見桃芭・相磯美心
加えて、2026年6月11日には髙橋美優・中出すみれがU24日本代表に追加選出された。同時に田口真彩・鎌田虹花も追加されている。
この動きは、現在のトップ選手だけでなく、次の国際大会や将来のオリンピックを見据えた育成にも力を入れていることを示している。
日本代表選考はランキングだけでは決まらない
2026年6月11日、日本バドミントン協会は日本代表選手の選考基準を一部改定した。
ナショナルチームの候補となる主な条件は次の5つだ。
1. 全日本総合選手権大会で優勝すること。
2. 全日本総合選手権大会後に発表される日本ランキングで種目別1位になること。
3. 当該年度のオリンピックでメダルを獲得する、または世界選手権で優勝すること。
4. BWF世界ランキングで日本人選手・ペアが8位以内に入り、その中で最上位となること。
5. 強化戦略本部と日本代表コーチングスタッフから推薦されること。
ダブルスは原則としてペア単位で選出される。
特に注目したいのは、5番目の推薦枠だ。国内主要大会の成績、日本ランキング、世界ランキングなどを総合的に評価する仕組みであり、単純な順位だけでは代表の構成を説明できない。
U24についても別の選考方式があり、強化戦略本部による推薦と年齢条件が設けられている。
そして、2026年10月29日にはナショナルチームへの追加選出が発表された。
鈴木陽向・山北奈緒(NTT東日本)
この2人が女子ダブルスの追加メンバーとなった。9月のランキングだけでは見えない代表編成の変化であり、11月の韓国オープンでもペアとして出場している。
【2026年9月日本ランキング】上位ペアのポイントと勢力図

日本女子ダブルスの勢力図を把握するうえで重要なのが、日本バドミントン協会が発表する国内ランキングだ。
2026年9月分は9月11日発表。福島由紀・松本麻佑が10,400ポイントを獲得し、上位を代表する存在となっている。
9月のランキング掲載ペアとポイント
日本バドミントン協会の9月ランキングページに掲載された主な組み合わせと合計点は以下の通り。
| 掲載順 | ペア | 合計ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 福島由紀・松本麻佑 | 10,400 |
| 2 | 志田千陽・五十嵐有紗 | 8,730 |
| 3 | 五十嵐有紗・櫻本絢子 | 8,685 |
| 4 | 中西貴映・五十嵐有紗 | 8,155 |
| 5 | 髙橋美優・中出すみれ | 7,340 |
| 6 | 櫻本絢子・廣田彩花 | 7,310 |
| 7 | 中西貴映・岩永鈴 | 7,260 |
| 8 | 保原彩夏・廣上瑠依 | 6,330 |
出典:日本バドミントン協会「2026年9月女子ダブルス日本ランキング」2026年9月11日発表。要点は同協会掲載値。
このランキングから読み取れるのは、福島・松本の存在感と、2番手以下の選手層の厚さだ。
特に五十嵐有紗は、志田千陽との組み合わせだけでなく、櫻本絢子や中西貴映との組み合わせでも掲載されている。女子ダブルスでは選手個人の能力だけでなく、誰と組むかによって競技成績や評価が変わる。
また、髙橋・中出は7,340ポイントを記録しており、U24世代の中でも注目すべき存在だ。
日本ランキングとBWF世界ランキングは何が違う?
この2つは混同されやすいが、別のランキングである。
- 日本ランキング:日本バドミントン協会が公表する国内ランキング。国内の大会成績や国際大会の加算ポイントなどが反映される。
- BWF世界ランキング:世界バドミントン連盟が管理する国際ランキング。世界各地の対象大会で獲得したポイントが評価される。
2026年11月3日更新のBWF世界ランキングでは、女子ダブルスの上位は次の顔ぶれとなっている。
| 世界順位 | ペア | 国・地域 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 1位 | 劉聖書・譚寧 | 中国 | 114,167 |
| 2位 | 李紹希・白荷娜 | 韓国 | 100,434 |
| 3位 | 福島由紀・松本麻佑 | 日本 | 95,906 |
| 4位 | ティナア・ムラリタラン・パーリー・タン | マレーシア | 87,250 |
| 5位 | 岩永鈴・中西貴映 | 日本 | 74,414 |
この結果は、日本の女子ダブルスが世界トップ3とトップ5にペアを送り込んでいることを示す。
福島・松本は日本国内だけでなく、国際舞台でもトップクラスの実績を維持している。一方、中西・岩永も世界5位につけており、日本の2枚看板として注目される。
【世界バドミントン選手権2026】日本女子ダブルスの結果を検証
2026年8月17日から23日まで、インドのニューデリーで世界バドミントン選手権が開催された。
日本バドミントン協会が発表した女子ダブルスの出場ペアは4組。福島・松本、中西・岩永、保原・廣上、大澤佳歩・田部真唯がエントリーした。
日本勢の主な試合結果
- 福島由紀・松本麻佑:3回戦敗退
- 中西貴映・岩永鈴:3回戦敗退
- 廣上瑠依・保原彩夏:3回戦敗退
- 大澤佳歩・田部真唯:2回戦敗退
福島・松本は2回戦でマレーシアのオン・シンイー、ティン・カーメン組に21-15、21-15で勝利した。
しかし3回戦ではインドネシアのローズ、セティアニングラム組と対戦。第1ゲームを9-21で落とし、第2ゲーム11-6の時点で相手ペアのリード中に棄権となった。
中西・岩永は2回戦でタイのミジャド、トゥンカサタン組を21-15、21-14で破ったものの、3回戦ではインドのジョリー、ガヤトリ組に16-21、12-21で敗れた。
廣上・保原は2回戦で中国のペアを21-11、19-21、21-6で下したが、3回戦で韓国の白荷娜・李紹希組に21-8、13-21、9-21で敗退した。
日本勢は複数のペアが3回戦まで進んだ一方、準々決勝進出には届かなかった。
世界選手権で見えた課題
この結果で注目したいのは、日本の上位ペアが国際大会の中盤まで勝ち進んでも、韓国、インドネシア、インドなどの強豪との対戦で苦戦したことだ。
女子ダブルスでは、単純な攻撃力だけでなく、相手の連続攻撃をどこまで受け止められるか、守備から攻撃へ切り替えるタイミングをどれだけ合わせられるかが勝敗を左右する。
世界選手権の結果は、日本国内のランキング上位であることと、世界大会でメダルを獲得できることが必ずしも同じではないと示している。
【韓国オープン2026】出場ペアと最新試合結果
2026年の韓国オープンは、11月3日から8日まで韓国・麗水(ヨス)で開催されるBWFワールドツアーSuper 500の大会だ。
女子ダブルスでも日本選手が複数組エントリーし、国際舞台での実力を試している。
韓国オープンに出場した主な日本ペア
- 福島由紀・松本麻佑(出場取り消し)
- 志田千陽・平本梨々菜
- 髙橋美優・中出すみれ(今回のドローには確認できず)
- 廣上瑠依・保原彩夏
- 鈴木陽向・山北奈緒
- 岩永鈴・中西貴映
- 廣田彩花・櫻本絢子(出場取り消し)
大会ドローで実際に試合が確認できる主なペアを中心に、結果を整理する。
11月5日までの日本勢の試合結果
平本梨々菜・志田千陽
1回戦ではチャイニーズタイペイの陳素妤・陳漢組に21-18、21-11で勝利。しかし2回戦ではブルガリアのストエバ姉妹に19-21、21-18、19-21で敗れた。
原菜那子・清瀬璃子
1回戦で陳燕菲・孫亮晴組と対戦。17-21、21-19、17-21で敗れた。
廣上瑠依・保原彩夏
2回戦でインドネシアのメイダ・ナスティネ組に21-15、17-21、21-15で勝利。準々決勝に進出した。
鈴木陽向・山北奈緒
2回戦で中国の李怡婧・王怡鐸組に12-21、20-22で敗退した。
岩永鈴・中西貴映
2回戦でオーストラリアのグリセルダ・清水のぞみ組を18-21、21-9、21-16で破った。準々決勝進出を決めている。
11月6日の準々決勝に進んだ日本ペア
11月6日午前の時点では、女子ダブルスの日本勢で2組が準々決勝に残っている。
| 日本ペア | 準々決勝の対戦相手 | 状況 |
|---|---|---|
| 廣上瑠依・保原彩夏 | 金慧貞・李蓮雨(韓国) | 12:50開始予定 |
| 岩永鈴・中西貴映 | 陳帆書甜・羅旭敏(中国) | 14:30開始予定 |
いずれも日本時間。試合開始前の予定であり、勝敗はまだ確定していない。
今回の韓国オープンで興味深いのは、世界選手権でも出場した岩永・中西が再び上位進出を狙っていることだ。
また、10月に日本代表へ追加選出された鈴木・山北も国際大会に出場しており、若手・中堅世代の強化という観点でも見逃せない大会となっている。
【注目ペア4組を比較】実力・将来性・組み合わせの違い
2026年の日本女子ダブルスを理解するには、ランキングの数字だけでなく、各ペアの役割や代表としての位置づけを知ることが大切だ。
1.福島由紀・松本麻佑:世界トップを争う実力派
福島由紀・松本麻佑は、2026年の日本女子ダブルスを代表するペアだ。
9月の日本ランキングでは10,400ポイントでトップ。11月3日時点のBWF世界ランキングでも3位につけている。
世界選手権では3回戦で棄権という結果になったものの、2回戦までは安定した試合運びを見せた。
注目点は、国内ランキングと世界ランキングの両方で上位にいること。国内での評価だけにとどまらず、世界の強豪と比較できる実績を持つ。
2.志田千陽・五十嵐有紗:新たな組み合わせの可能性
志田千陽・五十嵐有紗は、2026年のナショナルチームに選ばれたペアだ。
9月の日本ランキング掲載要点は8,730。福島・松本に続く上位グループに位置している。
ここで注意したいのが、志田千陽の過去のペアとの違いだ。
志田は2024年パリ五輪で松山奈未と組み、銅メダルを獲得した。いわゆる「シダマツ」として知られるペアである。
しかし、2026年の日本代表で組んでいる相手は五十嵐有紗だ。過去の実績と現在の組み合わせを混同しないことが大切である。
3.中西貴映・岩永鈴:世界ランキング5位の安定感
中西貴映・岩永鈴は、BIPROGYに所属する日本代表ペア。
9月の日本ランキングでは7,260ポイント、11月3日時点のBWF世界ランキングでは5位となっている。
世界選手権では3回戦まで進出。韓国オープンでも準々決勝進出を決めており、国際大会で継続して結果を残すことが期待される。
世界ランキング5位という数字は、福島・松本に次ぐ日本の有力ペアであることを示している。
4.髙橋美優・中出すみれ:次世代を担うU24の注目株
髙橋美優・中出すみれは、BIPROGY所属のペアだ。
2026年6月11日にU24日本代表として追加選出され、9月の国内ランキング掲載要点は7,340だった。
11月3日時点のBWF世界ランキングでも、同ペアは12位に位置している。
ナショナルチームのトップペアと比較すると、今後さらに経験を積む余地がある一方、世界ランキング上位に食い込む力をすでに持っている。
今後の国際大会でどこまで上位進出できるかが注目される。
【女子ダブルス歴代日本代表】五輪メダルを生んだ名ペアの系譜
日本の女子ダブルスを語るうえで、歴代の代表ペアも欠かせない。
日本女子ダブルスの主な歴代ペア
藤井瑞希・垣岩令佳(フジカキ)
2012年ロンドン五輪で銀メダルを獲得したペア。日本の女子ダブルスがオリンピックで初めてメダルを獲得した歴史的な組み合わせだ。
髙橋礼華・松友美佐紀(タカマツ)
2016年リオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得。決勝ではデンマークのペアに逆転勝利し、日本バドミントン界に大きな成果をもたらした。
福島由紀・廣田彩花(フクヒロ)
2020年東京五輪に出場した日本の代表的なペア。世界ランキング1位を経験した実力派として知られる。
松本麻佑・永原和可那(ナガマツ)
東京五輪、パリ五輪と国際舞台で活躍したペア。長年にわたり日本の女子ダブルスを支えた。
志田千陽・松山奈未(シダマツ)
2024年パリ五輪で銅メダルを獲得。日本女子ダブルスの新たなメダル獲得という成果を残した。
これらのペアに共通するのは、単に個人の能力が高いだけではなく、長期間にわたり連係を深め、国際大会で結果を出してきたことだ。
歴代ペアから2026年に受け継がれるもの
過去の五輪代表を見ると、日本の女子ダブルスは世代交代を繰り返しながら競技力を高めてきた。
2026年は、福島・松本のような経験豊富な選手と、U24世代の髙橋・中出のような若い選手が同じ代表強化の枠組みに入っている。
この構図は、目先の大会結果だけでなく、次世代の育成を含めた日本代表の強化を考えるうえで重要だ。
【プロの結論】2026年の女子ダブルスは何を基準に評価すべきか
2026年の日本女子ダブルスを評価する際には、少なくとも3つの視点が必要になる。
① 国内ランキングと世界ランキングを分けて見る
日本ランキングで上位だからといって、世界ランキングでも同じ順位になるとは限らない。
国内大会での成績と国際大会での成績は、別々に評価する必要がある。
特に海外の強豪と対戦した際の結果は、実力を測る重要な材料となる。
② 選手個人ではなくペアとして評価する
女子ダブルスは2人の連係が勝敗を左右する競技だ。
例えば、個々の選手が高い技術を持っていても、守備範囲や攻撃のタイミングが合わなければ、十分な力を発揮できない場合がある。
注目すべき要点は次の通り。
- サーブとレシーブの安定性
- 前衛と後衛の役割分担
- 相手の攻撃に対する守備力
- ラリー中のポジションチェンジ
- 長い試合でも維持できる集中力
これらを見ることで、単純なランキング以上にペアの特徴を理解できる。
③ 世界大会での勝ち上がりを重視する
世界選手権やBWFワールドツアーSuper 500以上の大会では、各国のトップペアと対戦する機会が増える。
国内大会での勝利に加えて、こうした大会でどこまで勝ち上がれるかが、国際的な競争力を判断する材料になる。
2026年の現状では、福島・松本が世界3位、中西・岩永が世界5位という実績を持つ。志田・五十嵐や髙橋・中出にも、今後の国際大会でさらなる飛躍が期待される。
【バドミントン女子ダブルスに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年の女子ダブルス日本代表で最も強いペアは?
A1:2026年11月3日時点のBWF世界ランキングでは、福島由紀・松本麻佑が日本勢最上位の3位。国内ランキングでも9月の掲載要点は10,400点でトップとなっている。
Q2:志田千陽の2026年のペアは誰?
A2:2026年の日本代表では五十嵐有紗と組んでいる。2024年パリ五輪で銅メダルを獲得した松山奈未とのペアとは異なる。
Q3:髙橋美優・中出すみれは日本代表?
A3:2026年6月11日にU24日本代表として追加選出された。BIPROGY所属のペアで、9月の日本ランキング掲載要点は7,340点。
Q4:2026年の世界バドミントン選手権で日本女子ダブルスはメダルを獲得した?
A4:女子ダブルスでは日本勢のメダル獲得はなかった。福島・松本、中西・岩永、廣上・保原の3組が3回戦まで進んだが、準々決勝には進出できなかった。
Q5:日本ランキングとBWF世界ランキングは同じ?
A5:異なるランキングだ。日本ランキングは日本バドミントン協会が公表する国内ランキング、BWF世界ランキングは世界バドミントン連盟が管理する国際ランキングである。対象となる大会や評価の基準が異なるため、両者を分けて確認する必要がある。
まとめ:2026年の女子ダブルスは実力派と次世代の競争に注目
2026年のバドミントン女子ダブルスは、福島由紀・松本麻佑を中心に、志田千陽・五十嵐有紗、中西貴映・岩永鈴などの実力派が競い合う構図となっている。
9月の日本ランキングでは福島・松本が10,400ポイントでトップ。11月3日時点のBWF世界ランキングでも3位を維持している。
一方、中西・岩永は世界5位、髙橋・中出も世界ランキング上位に位置しており、日本の選手層は厚い。
2026年の動向を整理すると、特に注目したいのは次の4点だ。
- 福島・松本が世界トップクラスの成績を維持できるか。
- 志田・五十嵐が新しいペアとしてどこまで実績を伸ばせるか。
- 中西・岩永が世界ランキング上位を維持できるか。
- 髙橋・中出や鈴木・山北など次世代のペアが成長できるか。
日本女子ダブルスの強さは、特定のペアだけで支えられているわけではない。経験豊富な選手と若手選手が競い合い、国際大会で結果を残すことが、日本代表全体の競技力向上につながっていく。
今後は韓国オープンの準々決勝以降の結果や、年末の国内主要大会を通じて、2027年につながる新たな勢力図にも注目したい。