2026年現在、「津市議会議員のキス疑惑」をめぐって検索されているのは、三重県津市議会の元議長・青山昇武(あおやま・のりたけ)氏に関する一連の報道です。発端は2023年7月の北海道視察でした。小樽市内のホテルで同僚女性市議にキスなどのわいせつ行為をした疑いが浮上し、2024年9月には三重県警が青山氏を書類送検したと報じられました。
その後、青山氏は疑惑を否定したまま、2025年3月24日に津市議会議長を辞職。さらに同年12月16日付で津地方検察庁が不起訴処分としたことが東海テレビによって報じられています。この記事では、北海道視察で何が問題になったのか、書類送検から議長辞職、不起訴に至るまでの経緯、そして2026年の津市議会における現在の状況を整理します。
【疑惑の中心人物】青山昇武氏とはどのような津市議会議員だったのか

今回の問題の中心人物は、三重県津市議会で議長を務めていた青山昇武氏です。
青山氏は2010年2月に津市議会議員に初当選し、その後4期連続で当選した経歴を持ちます。公明党議員団に所属し、議会運営委員会委員長や監査委員などを歴任。2024年2月には津市議会議長に就任しました。
津市が公表した議長の経歴書によると、議会内で複数の委員長職を経験しており、2024年当時は議会を代表する立場にありました。
そのため、今回の問題は単なる議員個人の疑惑にとどまらず、議会の代表者としての説明責任や、行政視察における議員の行動規範にも関係する問題として受け止められました。
青山昇武氏の主な経歴
- 2010年2月:津市議会議員に初当選
- 2014年:経済環境委員会委員長を歴任
- 2015年:議会運営委員会委員長を歴任
- 2021年:議会運営委員会委員長を再び務める
- 2022年:決算特別委員会委員長を務める
- 2024年2月:津市議会議長に就任
- 2025年3月24日:議長を辞職
ここで押さえておきたいのは、青山氏の議長辞職と議員辞職は別の出来事だという点です。議長という役職を離れたからといって、その時点で市議会議員としての身分まで失ったわけではありません。
【2023年から2024年】北海道視察のキス疑惑と書類送検までの経緯
津市議会議員のキス疑惑が報道で明らかになったのは2024年9月30日です。
報道によると、問題となったのは2023年7月に実施された津市議会総務財政委員会の北海道視察でした。視察で訪れた小樽市内のホテルにおいて、同僚女性市議が男性市議から抱きつかれたり、キスされたりしたとする被害を申告したことが発端です。
2023年7月20日夜に何があったとされているのか
毎日新聞の2024年9月30日付報道によると、女性市議は北海道視察中、宿泊先の小樽市内のホテルのエレベーター内で男性市議から抱きつかれたり、キスされたりしたとする内容の被害届を提出していました。
被害があったとされるのは、2023年7月の視察中です。読売新聞の同年9月30日付報道では、不同意わいせつと不同意性交等未遂の両容疑で書類送検されたと伝えられています。
つまり、世間で広く知られるようになった「キス疑惑」は、北海道小樽市での行政視察中に起きたとされる出来事を指しています。
被害届の提出から書類送検まで
報道で確認できる経緯では、女性市議は2024年2月に北海道警小樽署へ被害を届け出ました。
その後、北海道警による捜査を経て、三重県警が捜査を引き継ぎました。2024年9月下旬には、青山氏が津地方検察庁に書類送検されたことが明らかになっています。
ここで重要なのは、書類送検は捜査資料を検察に送る手続きであり、それ自体が有罪判決や犯罪事実の確定を意味するものではないことです。
事件の主要な出来事を時系列で整理
| 時期 | 出来事 | 確認できる内容 |
|---|---|---|
| 2023年7月 | 北海道視察 | 津市議会総務財政委員会が北海道を訪問。小樽市内のホテルでの行為が後に問題となる。 |
| 2024年2月 | 被害届の提出 | 女性市議が北海道警小樽署に被害を届け出たと報道。 |
| 2024年9月下旬 | 書類送検 | 三重県警が青山氏を津地検に書類送検したと報道。 |
| 2024年9月30日 | 全国報道 | 毎日新聞などがキス疑惑と書類送検を報道。 |
| 2025年3月24日 | 議長辞職 | 青山氏の議長辞職願が本会議で全会一致により認められた。 |
| 2025年12月16日 | 不起訴処分 | 津地検が不起訴処分としたことを東海テレビが報道。理由は非公表。 |
| 2026年1月25日 | 津市議選 | 定数30、候補者47人の選挙が実施された。青山氏は候補者一覧に掲載されていない。 |
| 2026年10月30日 | 現在の議会構成 | 津市議会の公式議員紹介・会派構成が更新されている。青山氏は議員名簿に掲載されていない。 |
この時系列から分かるのは、2023年の出来事と2024年の書類送検、2025年の議長辞職・不起訴が、それぞれ異なる段階の出来事だということです。疑惑が報道された時点で結論が出ていたわけではありません。
【本人の主張】青山昇武氏はキス疑惑を認めたのか?
この問題を理解するうえで欠かせないのが、青山氏本人の説明です。
毎日新聞の2024年9月30日付記事では、青山氏は疑惑について「内容は事実無根です」と説明したと報じられています。また、抱きついたりキスをしたりした事実もないと否定しました。
2025年3月の議長辞職を報じた東海テレビの取材でも、青山氏は疑惑について事実無根との立場を示しています。
「事実無根」
これは青山氏の主張として報道された言葉です。女性市議側の被害申告とは内容が異なっており、双方の説明が一致していないことが、この問題の大きな特徴です。
報道された内容と確定した事実は同じではない
今回の件については、次のように情報を整理する必要があります。
- 確認できる事実:女性市議が被害を届け出たこと、青山氏が書類送検されたと報道されたこと、本人が疑惑を否定したこと。
- 被害申告の内容:小樽市内のホテルのエレベーターで抱きつかれたり、キスされたりしたという女性市議側の訴え。
- 本人の説明:わいせつ行為は事実無根であるという否定。
- 最終的な刑事処分:2025年12月16日付で不起訴処分。
被害申告が存在することと、申告された行為が刑事裁判で認定されたことは別です。同様に、本人が否定していることだけで被害申告が虚偽だったと判断することもできません。
また、女性市議の氏名や個人的な事情については、事件の理解に必要な範囲を超えて取り上げるべきではありません。焦点となるのは、被害申告、本人の説明、捜査、議会の対応、検察の処分という公的な経緯です。
【2025年の転換点】青山昇武氏の議長辞職と津地方検察庁の不起訴処分
2025年には、この問題をめぐって大きな動きが2つありました。
1つは3月24日の議長辞職、もう1つは12月16日に報じられた不起訴処分です。この2つは意味が異なるため、分けて理解する必要があります。
2025年3月24日、議長辞職願が全会一致で承認
東海テレビは2025年3月25日、青山氏が前日の3月24日に津市議会議長を辞職したと報じました。
青山氏は2024年2月から議長を務めていましたが、2025年3月24日の本会議で辞職願を提出。議会はこれを全会一致で認めました。
同日の津市議会の録画映像配信記録にも、議長不信任動議、議長の辞職、議長選挙が追加日程として記録されています。
青山氏は東海テレビの取材に対し、議長辞職の理由について次のように説明しています。
「議会運営をスムーズに進めるために辞職を決断した」
つまり、本人の説明では議会運営を円滑にすることが辞職の理由でした。疑惑を認めて辞職したという意味ではありません。
議長辞職後も市議会議員として活動していた
ここは誤解されやすいポイントです。
2025年3月24日に認められたのは議長職の辞職であり、市議会議員そのものを辞めたという発表ではありません。
実際、津市議会の公式録画記録では、2025年12月2日の会派代表質問に青山昇武議員の名前が掲載されています。つまり、議長辞職後も市議会議員として活動していたことが公式記録から確認できます。
2025年12月16日、津地検が不起訴処分
そして2025年12月16日、東海テレビは青山氏が津地方検察庁から不起訴処分を受けたと報じました。
報道によれば、青山氏は2023年7月の北海道視察中に同僚女性市議へわいせつ行為をした疑いで書類送検されていましたが、津地検は2025年12月16日付で不起訴としました。
重要なのは、不起訴の理由は明らかにされていないという点です。
東海テレビの報道では、被害届を提出した女性市議も処分についてコメントしています。
「決定は非常に遺憾に思う」
女性市議は、誹謗中傷を受けたことや、一般の人が声を上げる難しさについても述べたと報じられています。
不起訴処分によって刑事手続きは大きな節目を迎えましたが、被害申告をした側と青山氏側の認識が一致したわけではありません。
【プロの結論】青山昇武氏の不起訴は無罪を意味する?疑惑の真相を検証
「青山昇武氏は不起訴になったのだから、疑惑は完全に晴れたのではないか」という疑問を持つ人もいるでしょう。
しかし、刑事手続きにおける不起訴処分と、裁判所による無罪判決は同じではありません。
不起訴処分と無罪判決の違い
不起訴処分とは、検察官が事件を起訴しないと判断することです。起訴されなければ、通常、その事件について刑事裁判で有罪・無罪の判断を受けることはありません。
一方、無罪判決は、起訴された事件について裁判所が審理した結果、被告人を有罪と認定しなかった場合に出される判断です。
今回のケースでは、津地検が不起訴としたことは報道されていますが、その理由は明らかにされていません。
したがって、次のような断定は正確ではありません。
- 不起訴になったから被害申告が虚偽だった。
- 書類送検されたから青山氏の行為が犯罪として確定した。
- 議長を辞職したから疑惑を認めた。
- 不起訴になったから裁判で無罪判決を受けた。
なぜ不起訴になったのか?理由は公表されている?
青山昇武氏の不起訴の理由について、東海テレビは津地検が処分理由を明らかにしていないと報じています。
そのため、嫌疑不十分だったのか、嫌疑なしだったのか、あるいは別の事情によるものなのかを特定することはできません。
不起訴の理由を推測して、証拠がなかった、被害申告が認められなかった、あるいは青山氏の説明が全面的に認められたなどと断言することもできません。
ここで重要なのは、検察の不起訴判断と、被害を訴えた人が受けた心理的・社会的影響は別の問題だということです。
今回の問題から考える地方議会の説明責任
今回の問題が注目された背景には、行政視察という公的な活動中に発生したとされる出来事だったこともあります。
行政視察は、自治体の政策や公共サービスについて他地域の事例を学ぶために行われる公務です。議員だけでなく、議会全体や市民からの信頼が活動の基盤となります。
刑事事件としての結論が出るまで、議会がどこまで事実関係を調査できるのか、当事者のプライバシーや捜査への影響をどう考慮するのかという問題もあります。
今回の経緯は、刑事責任の判断とは別に、議会としての説明責任や、視察時のハラスメント防止、相談体制の整備を考える契機となるものです。
不起訴処分だけを取り上げてすべてが解決したと見るのでも、書類送検だけを根拠に犯罪が確定したと見るのでもなく、刑事手続きと政治的・組織的な責任を分けて評価する必要があります。
【2026年現在】津市議会の構成と青山昇武氏の現在の立場
2026年11月5日現在、津市議会の状況を確認するうえで重要なのが、2026年1月25日に実施された津市議会議員選挙です。
津市公式ウェブサイトによると、今回の選挙は定数30に対して候補者47人で行われました。当日有権者数は217,656人、投票者数は95,081人で、投票率は43.68%でした。
2026年の津市議会議員選挙に青山氏の名前はある?
津市が公表した2026年1月25日の選挙結果には、当選者だけでなく落選者を含む候補者の開票結果が掲載されています。
この47人の候補者一覧に青山昇武氏の名前はありません。
加えて、津市議会が公表している2026年10月30日現在の議員紹介にも青山氏の名前は掲載されていません。
したがって、2026年現在、青山氏は津市議会の現職議員ではありません。
2026年現在の津市議会はどうなっている?
2026年10月30日現在の津市議会の公式情報では、議員30人による議会構成となっています。
会派構成は以下のとおりです。
- 津みらい:7人
- 市政躍動:6人
- 津市創成:5人
- 公明党議員団:3人
- あおぞら:3人
- 超党派議員連盟:3人
- 津くらし政策の会:2人
- 無会派:1人
このように、青山氏が議長を務めていた2024年当時と、2026年現在では議会の構成が変わっています。
ただし、2026年の選挙に立候補しなかった理由や、今後の政治活動については、選挙結果や議員名簿だけから判断することはできません。
また、不起訴処分になったことと、議会選挙への立候補や当選資格の問題は、それぞれ別の事柄です。
2026年現在の青山氏について確実に整理できるのは、2025年12月に不起訴処分が報じられたこと、2026年1月の市議選候補者一覧に名前がないこと、そして現在の津市議会議員名簿にも掲載されていないことです。
【津市議会議員のキス疑惑】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:津市議会議員のキス疑惑とは何ですか?
A1:2023年7月の津市議会総務財政委員会による北海道視察中、小樽市内のホテルで同僚女性市議にキスなどのわいせつ行為をした疑いが浮上した問題です。青山昇武氏が2024年9月に書類送検されたと報道されましたが、本人は疑惑を否定しています。
Q2:青山昇武氏は不起訴になったのですか?
A2:はい。東海テレビの2025年12月16日付報道によると、津地方検察庁は同日付で青山氏を不起訴処分としました。ただし、処分理由は公表されていません。
Q3:青山昇武氏は2026年現在も津市議会議員ですか?
A3:いいえ。2026年1月25日の津市議会議員選挙の候補者一覧に青山氏の名前はなく、同年10月30日現在の津市議会公式議員名簿にも掲載されていません。
まとめ:津市議会議員のキス疑惑は不起訴で節目を迎えたが、経緯の理解が重要
津市議会議員のキス疑惑は、2023年7月の北海道視察中に発生したとされる出来事をきっかけに、2024年の書類送検、2025年3月の青山昇武氏の議長辞職、同年12月の不起訴処分へと展開しました。
青山氏は一貫して疑惑を否定しており、津地方検察庁は2025年12月16日付で不起訴処分としています。ただし、処分理由は公表されておらず、裁判所による無罪判決が出たわけでもありません。
2026年現在、青山氏は津市議会の現職議員ではなく、津市議会は新たな議員構成で活動しています。
この問題を理解するうえで大切なのは、被害申告、本人の否定、書類送検、議長辞職、不起訴というそれぞれの出来事を混同しないことです。
疑惑が報じられたことと犯罪が確定したことは違います。また、不起訴になったことと被害を訴えた側の問題意識が消えたことも同じではありません。
今後、津市議会に求められるのは、市民の信頼を支える透明性のある議会運営と、行政視察や議員活動におけるハラスメント防止の取り組みです。今回の一連の経緯は、地方議会における説明責任のあり方を考える事例として、引き続き注目されます。
主な確認資料
- 津市公式「青山昇武氏の議長経歴書」
- 毎日新聞「視察先で女性市議に抱きつき、キスした疑い 津市議を書類送検」(2024年9月30日)
- 東海テレビ「青山昇武市議の議長辞職」(2025年3月25日)
- 東海テレビ「青山昇武氏の不起訴処分」(2025年12月16日)
- 津市公式「津市議会議員選挙結果」(2026年1月25日執行)
- 津市議会公式「議員紹介・会派構成」(2026年10月30日現在)