ホーム 芸能ニュース・ゴシップ 【母親との死別の悲しみの乗り越え方】グリーフケアと心の回復に役立つ方法

【母親との死別の悲しみの乗り越え方】グリーフケアと心の回復に役立つ方法

保坂 匠 保坂 匠 • 更新: • 公開: • 読了約 9 分
目次

母親を亡くした悲しみを少しずつ受け止めていくには、気持ちだけでなく、日々の生活を支える環境も大切です。

ここでいう「乗り越える」とは、母親を忘れることでも、二度と泣かなくなることでもありません。

母親がいない現実の中で、自分らしい生活を少しずつ取り戻していくことです。

1.悲しい気持ちを無理に抑え込まない

母親のことを考えて泣いてしまうときは、無理に涙を止めなくてもかまいません。

「もう大丈夫なはずなのに」「いつまで悲しんでいるのだろう」と自分を責めることは、さらに心の負担を大きくする場合があります。

悲しいときには悲しいと認めることも、心を整えるための一歩です。

2.日常生活の小さな習慣を維持する

悲しみが強いと、食事や睡眠などの基本的な生活習慣が乱れることがあります。

そんなときは、大きな目標を立てるよりも、小さな行動を続けることを意識してみてください。

- 朝起きたらカーテンを開ける
- 温かい食事を一日一度は取る
- 少しだけ外を歩く
- 夜はスマートフォンを見る時間を減らす
- 眠れないときは無理に寝ようとせず、体を休める

できなかった日があっても問題ありません。

生活を整えることは、母親を忘れるためではなく、自分自身の心と体を守るために行うものです。

3.信頼できる人に母親の話をする

悲しみを一人で抱えていると、孤独感が強くなることがあります。

母親を知っている家族や友人に、思い出を話してみるのもよいでしょう。

話を聞いてもらうときは、具体的な解決策を求めなくてもかまいません。

「今日は母のことを話したい」
「ただ聞いてほしい」

このように伝えるだけでも、相手に自分の希望が伝わりやすくなります。

周囲の人も、安易に励ましたり、悲しみを否定したりするのではなく、本人の話をじっくり聞くことが大切です。厚生労働省の相談支援に関する案内でも、悩みを話す人の気持ちを否定せず、話を聞く姿勢が示されています。

4.グリーフカウンセリングを利用する

家族や友人には話しにくい気持ちがある場合は、専門家に相談する方法もあります。

グリーフカウンセリングでは、死別後の悲しみや後悔、罪悪感、孤独感などを整理し、自分に合った生活の立て直し方を考えていきます。

相談先としては、次のような機関があります。

- 公認心理師や臨床心理士によるカウンセリング
- 精神科や心療内科
- 自治体の精神保健福祉センター
- 地域の保健所や健康相談窓口
- 遺族のためのわかち合いの会
- 死別や遺族支援を専門とする民間団体

相談先を選ぶ際は、死別や悲嘆への支援経験、資格、相談料金、面談方法などを確認するとよいでしょう。

特に、母親との死別について十分に話せる環境があるかどうかは重要な判断材料です。

5.悲しみが長く続くときは専門的な支援を検討する

母親を亡くした後、長い間強い悲しみが続くことがあります。

その場合に知っておきたいのが、遷延性悲嘆症(せんえんせいひたんしょう)という状態です。

遷延性悲嘆症は、故人への強い思慕やとらわれが長く続き、日常生活に大きな支障を及ぼす状態を指します。

日本サイコオンコロジー学会が2026年に公開した遺族ケアに関する解説では、強い悲嘆が続く期間、故人への強い思慕、日常生活への支障などが評価のポイントとして説明されています。

診断基準には違いがあり、ICD-11では死別後6か月以上、DSM-5-TRでは成人の場合12か月以上という期間が示されています。ただし、期間だけで診断が決まるわけではありません。

次のような状態が続いている場合は、早めに専門家へ相談してください。

- 母親の死を考えると強い苦痛が生じ、日常生活が難しい
- 食事や睡眠が大きく乱れている
- 仕事や家事、対人関係に深刻な影響が出ている
- 強い自責感や後悔から抜け出せない
- 何をしても楽しいと感じられない
- 生きる意味を見いだせず、自分を傷つけたい気持ちがある

診断基準に達するまで相談を待つ必要はありません。つらさを感じた時点で支援を求めてよいのです。

公的な相談先

厚生労働省が案内する「こころの健康相談統一ダイヤル」では、電話をかけた地域の公的な精神保健相談窓口につながります。


こころの健康相談統一ダイヤル

0570-064-556

亡くなった母に会いたい

受付時間は都道府県・政令指定都市によって異なります。
死別後の心の不調についても、地域の相談窓口や必要な支援先を探す手がかりになります。
厚生労働省「こころの健康相談統一ダイヤル」案内

電話で話すことが難しい場合は、自治体のSNS相談やオンライン相談も選択肢になります。

【プロの結論】亡くなった母を忘れなくてもいい。大切なのは自分らしく生きること

亡くなった母に会いたいという気持ちは、母親との関係が終わったわけではないことを、自分自身が強く感じているからこそ生まれるものです。

母親が亡くなった後も、教えてもらったこと、かけてもらった言葉、一緒に過ごした時間は、自分の人生の中に残っています。

だからこそ、悲しみを無理に消そうとする必要はありません。

ここで、これまで紹介した方法を選ぶ際の判断基準を整理します。

自分に合ったグリーフケアを選ぶ3つの基準

① 心が少しでも落ち着く方法を選ぶ

写真を見ることが安心につながる人もいれば、写真を見るだけで苦しくなる人もいます。

手紙を書く、墓参りをする、家族と話すなど、方法は人それぞれです。ほかの人のやり方をそのまま真似する必要はありません。

② 経済的・精神的な負担を増やさない

高額な供養や特別なサービスを利用しなければ、母親を大切にできないということはありません。

故人との交信や霊的なメッセージを確実に伝えるとうたう高額サービスについても、慎重に判断してください。不安や罪悪感を利用して契約を急がせるものには注意が必要です。

③ 一人で抱え込まない

悲しみが強いときは、家族や友人、専門家の力を借りてかまいません。

自分の気持ちを理解してくれる人を見つけることも、母親との死別後の生活を支える大切な要素です。

母親を思い出して泣く日があっても、楽しく過ごせる日があっても、その両方が自分の人生です。

母親を忘れないことと、自分の人生を大切にすることは両立できます。

【亡くなった母に会いたい人】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:亡くなった母に会いたいと思うのはおかしいことですか?

A1:おかしいことではありません。大切な人を亡くした後に、もう一度会いたい、声を聞きたいと願うことは、悲嘆反応の一つとして理解されています。無理に気持ちを抑えず、自分のペースで向き合ってください。

Q2:亡くなった母の夢を何度も見るのは、何かの知らせですか?

A2:夢には、母親への思慕や思い出、心の整理などが関係している可能性があります。スピリチュアルな意味を感じることは個人の自由ですが、夢を見たことだけで、母親からの知らせや予知夢と断定することはできません。

Q3:亡くなった母の声をもう一度聞く方法はありますか?

A3:留守番電話、ボイスメッセージ、動画などに音声が残っていれば、実際の声を聞ける可能性があります。録音がない場合は、母親の話し方や口癖を思い出したり、家族と母親の声の記憶を共有したりする方法があります。

まとめ:亡くなった母への思いを大切に、自分のペースで歩んでいく

亡くなった母に会いたい、もう一度声を聞きたいという願いは、時間が経ったからといって必ず消えるものではありません。

母親との死別によって生じる寂しさや後悔、涙、孤独感は、グリーフという自然な悲嘆反応として現れることがあります。

亡くなった母の夢を見ることも、写真や音声を見返すことも、手紙を書くことも、母親との思い出を大切にする一つの方法です。

命日には墓参りや好きだった料理を用意してもよいですし、何もせず静かに過ごしてもかまいません。

そして、悲しみが強く、日常生活に支障が出ているときは、グリーフカウンセリングや公的な相談窓口を利用してください。

母親を忘れることが、悲しみから回復する条件ではありません。

母親から受け取った愛情や教えを心の中に残しながら、自分の人生を大切にしていく。その歩み方に、決められた期限も正解もありません。今できる小さなことから、自分のペースで始めていきましょう。

同じカテゴリの記事

保坂 匠

連続ドラマと朝ドラの編成・キャスト情報を追うデスク。NHK・民放の公式発表、番組公式サイト、プレスリリースを一次情報として確認し、未発表の情報は記事にしていません。

おすすめの関連記事