この言い回しの中心にあるのは、「自分なら子供にリアムという名前を付けるか」という個人的な判断です。必ずしもリアムという名前そのものを嫌っているわけではありません。
名前を選ぶ際には、親自身が好きな響きと、子供が一生使う名前として適しているかという二つの視点があります。この二つが一致しない場合、「自分は選ばない」という結論になることがあります。
名付けない人に考えられる5つの理由
リアムを自分の子供の名前として選ばない理由は、大きく次のように整理できます。
- 日本での自然さを重視する:日本語の名前として聞き慣れた響きを好み、海外由来の名前には慎重になる。
- 読み間違いや聞き間違いを避けたい:初対面でも名前を覚えてもらいやすく、説明の手間が少ない名前を選びたい。
- 将来の社会生活を考える:学校、就職、仕事上の付き合いなど、さまざまな場面で違和感なく使えることを重視する。
- 漢字の意味を大切にする:名前に込めたい願いや、日本語としての文字の意味を重視する。
- 親の好みと子供の人生を分けて考える:自分が気に入った名前であることだけでなく、本人が成長してからも受け入れやすいかを考える。
ただし、これらは名付けを考える際の一般的な判断軸であり、リアムを選ばない家庭すべてに当てはまる心理ではありません。日本的な名前を好む人もいれば、単純に音の好みが合わない人もいます。
大切なのは、名前の選択と親の人格を結び付けないことです。リアムを選ぶ親にも、選ばない親にも、それぞれの価値観があります。
【名前の由来を検証】リアムは海外ではどのような名前なのか?

リアムの英語表記は「Liam」です。アイルランド語圏に由来する男性名で、英語名ウィリアム(William)の短縮形として知られています。
名前の由来を調べる専門資料「Behind the Name」によると、Liamはアイルランド語圏で使われるWilliamの短縮形です。Williamは、古いゲルマン語系の名前Willehelmにさかのぼり、「意志・願望」を表す要素と「兜・保護」を表す要素から構成されています。
リアムという名前に込められた意味
リアムの由来を考えるうえでは、単に外国風で格好いい名前というだけでなく、長い歴史を持つ名前の一形態であることを理解しておきたいところです。
Williamに含まれる語源的な要素からは、意志の強さや守る力といったイメージを読み取ることができます。ただし、これは語源を構成する言葉の意味であり、Liamという名前を持つ人全員の性格や運命を表すものではありません。
また、Liamは1980年代にイギリスで人気を集め、その後ヨーロッパやアメリカ大陸にも広がりました。海外では決して奇抜なだけの名前ではなく、一般的な男性名として定着している地域があります。
日本で「リアム」と聞いたときの印象
日本語でリアムと聞いた場合、受け止め方は人によって異なります。
- 国際的な印象:英語圏やアイルランドとのつながりを連想する。
- 個性的な印象:日本で昔から親しまれてきた定番の名前とは異なる響きを感じる。
- 現代的な印象:短く、すっきりした音の構成を好意的に受け止める。
- 馴染みの薄さ:日本人の名前として呼ぶことに、少し距離を感じる。
これらは考えられる受け止め方であり、日本人全体を対象にリアムの印象を測定した調査結果ではありません。
特に注目したいのは、表記によって視覚的な印象が変わる点です。
「リアム」とカタカナで表記すると外国由来の名前であることが伝わりやすく、「りあむ」とひらがなで書くと柔らかい印象を受ける人もいます。同じ読み方でも、文字の選択によって名前の雰囲気が変わるのです。
つまり、リアムという名前の評価は、音だけでなく、表記、家庭の文化的背景、本人が生活する環境によっても変化します。
【キラキラネームとDQNネームの違い】リアムはどちらに当たる?
リアムという名前を考えるとき、避けて通れないのがキラキラネームという言葉です。ただし、海外由来の名前であることと、キラキラネームに該当することは同じではありません。
この二つを混同すると、名前の本来の意味や、親が込めた願いを正しく理解できなくなります。
キラキラネームには明確な統一基準がない
2022年に荻原祐二氏が発表した学術論文「キラキラネームの定義とその構成要素」では、辞典や事典に掲載された定義を比較しています。
その分析では、キラキラネームの定義に共通して見られる要素は「頻度が低い名前」であり、さらに一部の定義では「伝統から逸脱している」「読むことが難しい」といった特徴が挙げられています。
つまり、珍しい名前だからといって、必ずしもキラキラネームと評価されるわけではありません。
DQNネームとの違い
DQNネームは、キラキラネームと似た意味で使われることがありますが、言葉のニュアンスには違いがあります。
荻原氏の関連研究では、DQNネームという表現には、名前だけでなく名付けた親に対する否定的・侮蔑的なニュアンスが伴う場合があることも整理されています。
そのため、両者を完全に同じ意味で扱うのは適切ではありません。
| 比較項目 | キラキラネーム | DQNネーム |
|---|---|---|
| 主な意味 | 珍しさや独自性のある名前 | 奇抜さを批判する表現 |
| ニュアンス | 肯定的・中立的・否定的と幅がある | 否定的な意味合いが強い |
| 判断の対象 | 名前の珍しさや読み方など | 名前と名付け方への批判 |
| 使用上の注意 | 定義が人によって異なる | 相手を傷つける可能性がある |
リアムについても、外国由来という理由だけでDQNネームと決め付けることはできません。海外では歴史ある一般的な男性名であり、日本では外国風の響きを持つ名前として受け止められる可能性がある、という整理が妥当です。
【2026年最新データ】子供の名付けで重視されている価値観とは?
リアムを選ばない人の考え方を理解するには、実際に日本の親がどのような基準で子供の名前を決めているのかを見る必要があります。
ここでは、ベネッセの「たまひよ」、明治安田生命、クロス・マーケティングなどの調査を参考に、2026年時点の名付け事情を整理します。
名付けで最も重視されるのは音の響き
ベネッセが2025年10月に公表した「たまひよ 赤ちゃんの名前ランキング2025」では、2025年1月1日から9月15日までに生まれた赤ちゃん166,011人の名前が集計されました。
同時に実施された名付けに関するアンケートでは、親が名前を決める際に重視した項目として、次の結果が発表されています。
1位は「読み・音の響き」で68.2%、2位は「漢字の持つ意味」で51.3%、3位は「画数」で48.1%でした。
この結果から見えてくるのは、名前が単なる文字の組み合わせではないということです。親は毎日呼びかけることを想定し、音の心地よさや文字の意味、姓名全体のバランスなどを考えています。
名前の世代間ギャップはどこから生まれる?
クロス・マーケティングが2025年9月に実施した全国20~69歳の男女1,100人を対象とする調査では、自分の名前に愛着を感じている人は63.2%でした。一方、「全く愛着を感じない」と回答した人は12.8%です。
愛着を感じる理由には、親が名付けてくれたことや名前の由来・エピソード、珍しさなどが挙がりました。反対に、愛着を感じない理由には、好みではないこと、古さ、読みにくさなどが含まれています。
さらに同調査では、個性的な名前がいじめやからかいの原因になる可能性を心配する意見が2割以上あった一方、個性的な名前が本人の強みやアイデンティティになると考える人は6.9%でした。個性的な名前に対する否定的な見方は、年代が上がるほど強くなる傾向も報告されています。
ここに世代間ギャップの一端があります。
上の世代は、名前に伝統や社会的な馴染みやすさを求める場合があります。一方、若い世代には、他人と重ならないことや、自分たちらしい表現を重視する考え方もあります。
もちろん、年齢だけで価値観を決めることはできません。同じ世代でも、家庭環境や海外文化との接点、育ってきた地域によって名前への感覚は異なります。
2025年・2026年の名前の傾向を比較
名前のトレンドを把握するために、実際の調査結果と制度の変化を並べると、次のようになります。
出典:ベネッセ、株式会社ベビーカレンダー、法務省の公表資料。各調査は対象者・集計期間・方法が異なるため、順位を直接比較するものではありません。
特に2026年9月生まれの赤ちゃん7,215人を対象にしたベビーカレンダーの調査では、男の子の1位が「結翔(ゆいと)」、女の子の1位が「陽葵(ひまり)」でした。
また、「朔」「月」「楓」「葉」など、自然や季節感を取り入れた名前も上位に見られています。女の子では「つむぎ」「いろは」など、和の雰囲気を感じさせる読みも人気でした。
この結果から、2026年の名付けでは個性がなくなったというよりも、独自性と親しみやすさを両立させる選択肢が支持されていることがうかがえます。
なお、2026年11月6日時点では、2026年生まれ全体の年間ランキングとは区別して、9月の月間調査など公表済みのデータを見る必要があります。
【名前選びで後悔しないために】個性的な名前のメリットとデメリット
リアムのような海外由来の名前を選ぶかどうかは、珍しさだけで判断するべきではありません。名前には、本人が生活する中で長く使い続けるという性質があります。
個性的な名前を選ぶメリット
最初に、他人と重なりにくい名前には、本人を識別しやすいという利点があります。
- 覚えてもらいやすい:特徴的な響きが会話のきっかけになる可能性がある。
- 家族の思いを込めやすい:海外文化や家族のルーツなど、親が大切にする背景を反映できる。
- 本人のアイデンティティにつながる:名前の由来を知ることで、自分の名前に愛着を持つきっかけになる。
- 国際的な環境との親和性:海外でも使われている名前なら、文化的なつながりを説明しやすい場合がある。
リアムの場合、英語圏で使われている名前であることから、海外との接点を意識して選ぶ家庭も考えられます。
個性的な名前に伴うデメリット
一方で、本人が名前を使う際に負担を感じる可能性も考えておく必要があります。
- 読み方を説明する機会:初めて名前を聞く人に、発音や表記を伝える必要がある。
- 周囲との好みの違い:学校や地域によって、名前への受け止め方が異なる可能性がある。
- 本人の好みとの不一致:成長後に親とは異なる名前の好みを持つ場合がある。
- 表記の使い分け:カタカナ、ひらがな、漢字のどれを使うかによって、印象や説明のしやすさが変わる。
ただし、珍しい名前であることが、必ず本人の不利益につながるわけではありません。名前だけで性格、能力、社会的評価が決まるという根拠もありません。
名付けを後悔する原因として考えられること
名付け後に不満が生じる可能性があるのは、親が考えていたイメージと、実際の生活での使いやすさに差が生じた場合です。
例えば、響きだけを優先して漢字の意味を十分に考えなかった場合や、珍しさを求めるあまり、何度も読み方を訂正しなければならなくなった場合などです。
また、子供の頃にはかわいらしく感じられた名前でも、大人になってからの本人の好みと合わなくなる可能性があります。
重要なのは、赤ちゃんの時点だけでなく、10代、20代、さらにその先の人生でも使うことを想定することです。
【2026年の名付け実務】名前の漢字・読み方・決め方で確認したいこと
名前の響きや意味を決めた後には、実際に戸籍へ登録する際のルールも確認する必要があります。
2025年5月から始まった戸籍のフリガナ制度
2025年5月26日、改正戸籍法が施行され、戸籍に氏名のフリガナが記載される制度が始まりました。
法務省によると、戸籍に記載する氏名の読み方は「氏名として用いられる文字の読み方として一般に認められているもの」である必要があります。
例えば、漢字の意味や読み方との関連性を認められない読み方として、「太郎」を「ジョージ」と読むケースなどが例示されています。漢字の持つ意味と反対の意味になる読み方も認められない場合があります。
この制度は、珍しい名前を一律に禁止するものではありません。名前の読み方と文字との関係を明確にし、戸籍上の情報を正確に管理することが目的です。
そのため、「リアム」という外国由来の名前と、漢字に独自の読み方を当てるケースは分けて考える必要があります。カタカナの「リアム」やひらがなの「りあむ」は、読み方を文字で直接表す形式です。
なお、個別の出生届については、実際に使用する文字や読み方を含め、自治体の窓口で確認するのが確実です。
名前の漢字を選ぶ際のチェックポイント
リアムという読み方に漢字を組み合わせたい場合も、見た目だけで決めるのではなく、各漢字の意味や読み方を確認することが大切です。
特に確認したいのは次の点です。
- 漢字一文字ずつの意味を説明できるか。
- 一般的な読み方との関係を説明できるか。
- 名字と合わせたときに発音しやすいか。
- フルネームを漢字で書いたときに読みやすいか。
- 戸籍のフリガナ制度に照らして問題がないか。
また、姓名判断や画数を気にする家庭では、名字との組み合わせも確認することになります。ただし、画数によって子供の人生が決まるという科学的根拠があるわけではありません。
子供の名前を決めるおすすめの手順
実際の名付けでは、次の順番で考えると判断しやすくなります。
- 名前に込めたい願いを決める。健康、優しさ、自立、国際性など、家庭が大切にしたい価値観を整理する。
- 候補となる響きを考える。リアムのような外国由来の名前も含め、声に出して比較する。
- 表記を決める。カタカナ、ひらがな、漢字それぞれの印象と意味を確認する。
- 名字と組み合わせる。フルネームで呼んだときの響きや書きやすさを確認する。
- 成長後の使いやすさを想像する。子供、学生、社会人になったときの場面を考える。
- 制度上の条件を確認する。戸籍のフリガナに関するルールや出生届の取り扱いを確認する。
特に夫婦や家族で意見が分かれた場合は、「好きか嫌いか」だけで話し合うのではなく、それぞれが名前に求める条件を明確にすると、納得できる候補を見つけやすくなります。
【プロの結論】リアムを名付けるかどうかは、個性と本人の使いやすさのバランス
「自分の子供にりあむとか名付けない人」という言葉を読み解くと、単なる名前の好き嫌いだけでなく、親が子供の将来に何を期待しているのかという問題が見えてきます。
リアムはアイルランド語圏に由来する歴史ある男性名であり、海外では一般的に使われています。日本では外国風の響きを持つ名前として受け止められることがありますが、それだけでキラキラネームやDQNネームと決め付けることはできません。
名付けで大切なのは、珍しいか、一般的かという二択ではありません。親が名前に込めた願いと、子供本人が長く使っていくうえでの実用性を両立できるかどうかです。
リアムを選ぶことにも、選ばないことにも合理的な理由はあります。国際的な響きを魅力と感じる家庭もあれば、日本語としての馴染みやすさを優先する家庭もあります。
どちらが正解ということではなく、名前を持つ本人の人生を中心に考えられているかが、最終的な判断基準になります。
【よくある質問】「自分の子供にりあむとか名付けない人」に関するFAQ
Q1:リアムという名前の由来は何ですか?
A1:リアム(Liam)はアイルランド語圏に由来する男性名で、William(ウィリアム)の短縮形です。Williamはゲルマン語系の語源を持ち、意志や保護に関係する意味の要素から成り立っています。
Q2:リアムはキラキラネームなのでしょうか?
A2:必ずしもそうではありません。海外では一般的に使われている名前です。日本での印象は人によって異なりますが、外国由来という理由だけでキラキラネームやDQNネームと分類することはできません。
Q3:リアムという名前を日本で子供に付けることはできますか?
A3:カタカナやひらがなで読みを直接表す形式と、漢字に独自の読み方を当てる形式は異なります。2025年5月26日から戸籍のフリガナ制度が始まり、読み方には一般に認められる基準が設けられています。具体的な出生届の取り扱いは自治体に確認してください。
まとめ:名前の価値は珍しさではなく、本人が納得して使えること
「自分の子供にりあむとか名付けない人」という表現には、名前の響き、文化的な馴染み、社会生活での使いやすさなど、さまざまな価値観が反映されています。
2026年の名付け事情を見ると、音の響きや漢字の意味を重視する傾向があり、自然や季節を感じさせる名前も選ばれています。一方、個性的な名前への評価には世代差も見られます。
リアムという名前も、その由来や海外での位置付け、日本語での表記、本人の将来という複数の観点から考えることが大切です。
他人の家庭の名付けを一方的に評価するのではなく、名前に込められた思いと、本人が生涯にわたって使うことへの配慮。その両方を大切にすることが、後悔の少ない名付けにつながります。