ホーム 健康・医療 猫の寝方でわかる気持ちとは?丸まる・へそ天・香箱座りの意味と病気のサインを徹底解説【2026年版】

猫の寝方でわかる気持ちとは?丸まる・へそ天・香箱座りの意味と病気のサインを徹底解説【2026年版】

保坂 匠 保坂 匠 • 更新: • 公開: • 読了約 27 分
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猫が丸くなって眠っていたり、お腹を上に向けて豪快に寝ていたり、前足を体の下にしまい込んでいたりする姿には、思わず目を奪われるものです。実は、こうした猫の寝方には、体温調節や周囲への警戒心、安心感、身体的な快適さなど、さまざまな要因が関係しています。

猫の寝方の意味を知ると、愛猫が今どのような環境を心地よく感じているのか、飼い主との関係にどのような変化があるのかを読み取るヒントになります。一方、いつもと違う姿勢で寝るようになった場合には、痛みや体調不良が隠れている可能性もあります。2026年9月22日に公開された英国の動物福祉団体Cats Protectionの解説でも、寝姿だけで気持ちを決めつけず、普段との違いや全身の様子を観察することが勧められています。

【基本知識】猫の寝方にはどんな意味がある?寝相が変わる5つの理由

猫寝方

猫の寝方を理解するうえで最初に知っておきたいのは、寝姿が単純に性格や気分だけで決まるわけではないということです。

猫は睡眠中も周囲の環境や気温、身体の状態に応じて姿勢を変えます。人間のように決まった時間にまとめて眠るというより、短い睡眠と休息を繰り返す傾向があります。

1. 体温を調節するため

猫の寝相を左右する大きな要因の一つが気温です。

寒いときには身体を小さく丸め、足先や鼻先をしっぽで覆うようにして熱が逃げるのを抑えます。反対に暑いときには、身体を伸ばして床に接する面積を増やし、熱を逃がしやすい姿勢を取ることがあります。

つまり、同じ猫でも季節や室温によって寝方が変わるのは自然なことです。

2. 安全を確保するため

猫には、休息中も周囲の状況を把握しようとする習性があります。完全に身体を預けて眠るのか、すぐに動ける姿勢を保つのかは、周囲の環境によって変わります。

例えば、前足を身体の下にしまう香箱座りは、身体を休めながらも周囲を確認しやすい姿勢です。一方、お腹を上に向けたへそ天は、腹部を露出するため、比較的安心できる環境で見られることがあります。

3. 身体への負担を減らすため

柔らかい寝床では横向きになり、狭い場所では丸くなるなど、猫は場所に応じて身体が楽になる姿勢を選びます。

年齢や関節の状態によっても寝方は変化します。高齢猫や関節に痛みがある猫では、以前のように高い場所へ上がらなくなったり、身体を丸める姿勢を避けたりすることがあります。

4. 周囲の音や人の動きに反応するため

家族の生活音、ほかのペットの動き、来客なども寝姿に影響します。

安心できる静かな場所では身体を伸ばして眠っていても、人の出入りが多い場所では前足をしまったまま休むことがあります。耳だけを動かして音の方向を確認している姿も、猫らしい行動の一つです。

5. 個体ごとの好みや習慣があるため

寝方には個体差もあります。丸まって眠ることを好む猫もいれば、季節を問わず横向きで眠る猫もいます。

同じ家庭で暮らす猫同士でも、寝る場所や姿勢が異なるのは珍しくありません。寝方を性格診断のように扱うのではなく、その猫が普段どのような姿勢を好むのかを知ることが大切です。

【寝姿別に解説】丸まる・横向き・へそ天・香箱座りの心理とは?

ここからは、代表的な猫の寝方を比較しながら、それぞれの特徴と考えられる理由を整理します。

寝方 主な特徴・理由 気持ちや状態の目安
丸まって寝る 身体を小さくして熱を逃がしにくくする 保温、身体の保護、好みの姿勢
横向きで寝る 足を伸ばして身体を休める リラックス、快適な休息
へそ天で寝る お腹を上に向けて身体を広げる 安心感、くつろぎ、放熱
香箱座り 前足を胸の下にしまう 休息、軽い警戒、落ち着き
顔を隠して寝る 前足やしっぽで顔を覆う 光や刺激を避ける、保温
飼い主のそばで寝る 人の身体や寝具の近くを選ぶ 暖かさ、安心感、親しみ

猫が丸まって寝る理由は?寒さ対策と身体を守る本能

猫が身体を丸め、しっぽを身体に巻き付けて眠る姿は、代表的な寝相の一つです。

この姿勢には、体温を保ちやすくするという実用的な理由があります。身体を小さくすることで外気に触れる面積を抑え、熱が逃げるのを防ぎやすくなるためです。

また、お腹などの比較的デリケートな部分を身体の内側に置くこともできます。野生の猫の祖先が持っていた身体を守る行動と関連する姿勢です。

ただし、丸まって寝ているからといって、必ず寒がっているわけではありません。単純にその姿勢が落ち着くという猫もいます。

室温が適切で、食欲や活動量にも問題がなければ、基本的には自然な寝姿として見守ってよいでしょう。

猫が横向きで寝る理由は?リラックスしているサイン?

前足や後ろ足を横に伸ばし、身体を横向きにして眠る姿は、猫が比較的ゆったりと休んでいるときによく見られます。

腹部の一部が外側に向くため、身体を丸めた姿勢よりも開放的です。筋肉の力が抜け、周囲をそれほど警戒せずに休めている可能性があります。

また、身体を伸ばすことで熱を逃がしやすくなるため、暖かい季節に見られることもあります。

横向きで眠っているときに、耳や足先が少し動くことがありますが、それだけで眠りが浅いとは限りません。周囲の音に反応する猫の習性によるものです。

猫がへそ天で寝る意味は?お腹を見せるのは信頼の証拠?

へそ天とは、猫が仰向けになり、お腹を上に向けて眠る姿勢です。

猫にとってお腹は重要な臓器が集まるデリケートな部分です。そのため、腹部を大きく露出して眠る姿は、周囲に対する警戒心が比較的低く、安心している状態を示す場合があります。

飼い主の前で頻繁にへそ天になる場合、家庭内の環境や飼い主の存在を心地よく感じている可能性があります。

ただし、ここで注意したいのが、お腹を見せることと、お腹を触ってほしいことは別だという点です。

猫のお腹は敏感な部分でもあります。信頼している相手に対しても、触られることを嫌がる猫は少なくありません。へそ天を見かけたら、無理に触らず、猫自身のペースを尊重しましょう。

猫の香箱座りの心理は?前足をしまう理由

香箱座りは、猫が前足を胸の下に折りたたみ、四肢を身体の内側にしまい込むように座る姿勢です。

陶器の香箱に似た形から、この名前が付けられています。

この姿勢は、身体を休ませながらも、周囲の状況を把握しやすいという特徴があります。足をすぐに動かせる姿勢ではないものの、完全に身体を投げ出すよりも落ち着いて周囲を観察できます。

筋肉が柔らかく、目つきや耳の向きが自然であれば、安心して休んでいる可能性があります。

一方、同じように前足をしまっていても、背中が強く丸まり、頭を低く下げ、身体に力が入っている場合は注意が必要です。香箱座りと痛みを伴ううずくまり姿勢は、全身の様子を見て区別しましょう。

顔を隠して寝る・前足で目を覆う理由

前足で顔を覆ったり、顔を布団やクッションに押し付けたりして眠る猫もいます。

こうした姿勢には、明るさを避けることや、顔周辺を暖かく保つことなどが関係していると考えられます。

寝床が明るい場合や、窓から日差しが入る場合には、光を遮るような姿勢を選ぶことがあります。特に、ほかの症状がなく、いつもと同じように眠れているなら、過度に心配する必要はありません。

【性格と信頼関係】猫が飼い主のそばで寝る理由と安心しているサイン

猫がどこで眠るのかという点にも、環境や飼い主との関係が表れることがあります。

特に、飼い主の枕元や足元、胸の上などを寝場所に選ぶ行動は、多くの飼い主が気になるポイントです。

飼い主の近くで眠るのはなぜ?

猫が飼い主のそばで眠る理由は、一つではありません。

  • 体温が心地よい:人の身体や布団は暖かく、休息場所として快適。
  • 慣れ親しんだにおいがある:飼い主のにおいがする場所は、安心できる環境になりやすい。
  • 社会的なつながり:親しみを感じる相手の近くで休みたいという行動。
  • 静かで安全:普段から落ち着いて過ごせる場所として認識している。

英国のCats Protectionによる飼い主向け解説でも、人の近くで眠る理由として、暖かさや快適さ、社会的な結び付きなどが紹介されています。

猫が飼い主の胸やお腹の上に乗る場合は、体温だけでなく、呼吸や心臓の鼓動、寝具の柔らかさなどが心地よい可能性もあります。

枕元・足元・胸の上で寝る猫の違い

寝る場所によって考えられる理由には違いがあります。ただし、位置だけで愛情の強さや性格を決めることはできません。

枕元で寝る猫は、飼い主のにおいや体温を感じられる場所を好んでいる可能性があります。顔の近くは比較的静かで、猫が落ち着ける場所になっている場合もあります。

足元で寝る猫は、飼い主の近くにいながら自分のスペースも確保したいの可能性があります。布団の端は身体を伸ばしやすく、自由に移動できるという利点もあります。

胸の上で寝る猫は、体温や鼓動、身体の安定感を心地よく感じている可能性があります。飼い主に密着して眠ることを好む猫に見られる行動です。

ただし、どの場所を選んでも、猫自身が安心して休めているかどうかが重要です。

猫が安心して寝ているサイン5つ

寝姿だけではなく、表情や身体の力の抜け方も確認すると、猫の状態を理解しやすくなります。

  • 身体の筋肉が緩んでいる:背中や足に余計な力が入っておらず、自然な姿勢で休んでいる。
  • 足を伸ばして眠る:横向きや仰向けで身体を広げている。
  • 耳や顔の緊張が少ない:耳が自然な位置にあり、目元も穏やか。
  • 寝床を頻繁に移動しない:落ち着ける場所を見つけて、しばらく休んでいる。
  • 飼い主の近くで眠る:人のそばを安心できる休息場所として選んでいる。

これらは安心している可能性を示す目安です。猫の性格や生活環境によって違いがあるため、すべての項目に当てはまらなくても問題ありません。

寝方から性格はわかる?よくある誤解

「へそ天で寝る猫は甘えん坊」「丸まって寝る猫は臆病」「香箱座りをする猫は慎重」といった解釈を見かけることがあります。

しかし、特定の寝方と性格を直接結び付ける科学的な根拠は十分ではありません。

例えば、普段は人懐っこい猫でも、寒い日は丸まって眠ることがあります。反対に、警戒心が強い猫でも、暑い日には身体を伸ばして眠ることがあります。

性格を理解するには、睡眠中だけでなく、遊び方、食事中の行動、人との距離の取り方、ほかの動物との関係などを総合的に見る必要があります。

【睡眠時間と季節】猫は何時間寝る?寒いとき・暑いときの寝方

猫の寝方を理解するには、睡眠時間と季節による変化も押さえておきたいところです。

猫の睡眠時間の平均は12〜18時間程度

家庭で暮らす猫の睡眠時間は、一般的に1日約12〜18時間が目安とされています。平均的には16時間前後眠る猫も多く、年齢や活動量、生活環境によって幅があります。

英国のCats Protectionが公開している猫の睡眠に関する飼い主向け資料でも、成猫はおおむね12〜18時間程度眠ると説明されています。

子猫は成長に多くのエネルギーを必要とするため、成猫より睡眠時間が長くなることがあります。また、高齢猫も活動量や身体の状態に応じて休息時間が増える傾向があります。

猫は一度に長時間眠り続けるというより、日中や夜間に短い睡眠を繰り返します。そのため、日中に寝ている時間が長くても、食事や遊びの時間には元気に活動しているなら、必ずしも異常ではありません。

猫が寒いときの寝方

寒い季節には、猫が身体を丸めて眠る姿が増えることがあります。

具体的には、次のような特徴が見られます。

  • 身体を小さく丸める。
  • しっぽを身体や顔に巻き付ける。
  • 前足や後ろ足を身体の下にしまう。
  • 毛布や布団の中に入りたがる。
  • 暖房器具の近くや日当たりのよい場所を選ぶ。

これらは、身体から熱が逃げるのを抑え、暖かい場所で休もうとする行動と考えられます。

ただし、暖房器具に近づきすぎると低温やけどなどの危険があります。猫が自分で暖かい場所から離れられるようにし、熱源へ直接触れない環境を整えましょう。

猫が暑いときの寝方

暑い季節には、寒いときとは反対に、身体を広げて眠る姿が見られることがあります。

  • お腹を床に向けたり、横向きに身体を伸ばしたりする。
  • 足を広げて身体の接地面積を増やす。
  • フローリングや涼しい場所を選ぶ。
  • 日差しを避けて日陰で休む。

身体を広げる姿勢は、熱を逃がしやすくするための行動の一つです。

ただし、暑さによる体調不良には注意が必要です。口を開けて呼吸する、激しく呼吸する、ぐったりする、意識や反応がおかしいといった症状があれば、単なる寝相として扱わず、速やかに動物病院へ連絡してください。

季節によって寝方が変わる理由

猫は気温だけでなく、日差しや湿度、風通し、寝床の素材などにも影響を受けます。

夏は涼しい床や風通しのよい場所、冬は暖かく囲まれた寝床を選ぶことがあります。同じ猫が季節によって異なる寝姿を見せるのは、環境に合わせて快適さを調節しているためです。

寝方の変化を観察するときには、室温や季節、寝床の場所も一緒に確認しましょう。

【要注意】猫の寝方が病気のサインになることはある?危険な変化の見分け方

猫の寝方は、安心感や体温調節だけでなく、体調の変化を知る手掛かりになることもあります。

特に注意したいのは、普段の寝方から急に変わった場合です。猫は痛みや不調を隠す傾向があるため、飼い主が気付く小さな行動の変化が重要になることがあります。

病気や痛みを疑いたい寝姿

次のような状態が続く場合は、体調不良や痛みが隠れている可能性があります。

1. 身体を強く丸めてうずくまる

寒いときの自然な丸まり方とは異なり、背中を強く丸め、身体を硬くしてじっとしている場合は注意が必要です。腹部や関節などに痛みがある可能性も考えられます。

2. 頭を低く下げたまま休む

香箱座りのように見えても、頭を極端に下げ、筋肉に力が入っている場合には注意しましょう。いつもと異なる姿勢に加えて、呼吸や食欲に変化がないか確認してください。

3. 何度も寝る場所や姿勢を変える

寝ようとしても落ち着かず、何度も立ち上がったり横になったりする場合は、身体の痛みや不快感が関係している可能性があります。

4. 暗い場所や家具の下に隠れて眠る

普段は飼い主の近くで寝ていた猫が、急にベッドの下や家具の隙間に隠れるようになった場合は、ストレスや体調不良などを考える必要があります。

5. 睡眠時間が急に増える、または減る

普段より明らかに眠っている時間が長い、反対に落ち着いて眠れなくなったといった変化も、健康状態を確認するきっかけになります。

寝方以外に確認したい体調不良のサイン

寝姿に変化が見られたら、次の項目も合わせて確認しましょう。

  • 食欲が落ちた、または食べる量が急に増えた。
  • 水を飲む量が以前と変わった。
  • 以前より動かなくなり、遊びに興味を示さない。
  • 高い場所へジャンプしなくなった。
  • 毛づくろいをしなくなった、または特定の場所を過剰に舐める。
  • トイレに行く回数や尿の量が変わった。
  • 触られることを嫌がるようになった。
  • 鳴き方や性格が急に変わった。

国際猫医学会International Cat Careや米国の獣医師団体Feline Veterinary Medical Associationが紹介する疼痛管理の資料でも、睡眠姿勢の変化、うずくまる姿勢、活動量の低下、食欲の変化などは、猫の痛みを把握するための重要な観察項目とされています。

口を開けて呼吸している場合は緊急性が高い

特に注意したいのが呼吸の異常です。

猫が安静にしているのに口を開けて呼吸している、呼吸が苦しそう、首を伸ばして息をしているといった状態は、呼吸器や循環器などの問題が関係している可能性があります。

猫の開口呼吸や明らかな呼吸困難は緊急性の高い症状です。寝方の観察を続けるのではなく、すぐに動物病院へ連絡し、緊急受診の指示を受けてください。

動物病院へ相談する判断基準

寝方の変化だけで病名を判断することはできません。大切なのは、普段との違いが一時的なのか、継続しているのか、ほかの症状が重なっているのかという点です。

  • 早めに相談したい変化:寝姿や睡眠時間の変化が続く、食欲が落ちる、隠れる、動きが鈍くなる。
  • 速やかな受診が必要な変化:排尿できない、強い痛みが疑われる、急激に元気がなくなる。
  • 緊急受診が必要な変化:呼吸困難、口を開けた呼吸、意識状態の異常、重度の熱中症が疑われる症状。

受診する際には、いつから寝方が変わったのか、どの姿勢を取るのか、食事や排泄に変化があるのかを伝えると、獣医師が状態を把握する助けになります。普段と違う寝姿を写真や動画で記録しておくのも有効です。

【快適な睡眠環境】猫が安心して眠れる寝床の作り方と注意点

猫が安心して眠れる環境を整えることは、日々の健康管理にもつながります。

高価な猫用ベッドを一つ購入するだけではなく、猫がその日の気分や気温に応じて寝場所を選べるようにすることがポイントです。

1. 寝床を複数用意する

猫は同じ場所で毎日眠るとは限りません。暖かい場所で休みたい日もあれば、静かで暗い場所を選びたい日もあります。

そのため、部屋の複数の場所に寝床を設けると、猫が自分に合った場所を選びやすくなります。

例えば、次のような組み合わせが考えられます。

  • 柔らかいクッションを置いた開放的なベッド。
  • 身体を隠せるドーム型やハウス型のベッド。
  • 静かな場所に置いた段ボール箱と毛布。
  • 猫が安全に上り下りできる高さの休息スペース。

2. 静かで落ち着ける場所を選ぶ

洗濯機や掃除機の近く、人が頻繁に通る廊下などは、猫が落ち着いて眠れない場合があります。

テレビやスピーカーの音が直接届きにくい場所や、家族の出入りが少ない部屋の一角などが適しています。

ただし、猫によっては家族の様子を確認できる場所を好むこともあります。完全に隔離するのではなく、猫が安心できる距離感を尊重しましょう。

3. 寒さや暑さに合わせて寝床を調節する

冬は柔らかい毛布や保温性のあるベッドを用意し、冷たい床や隙間風から身体を守れるようにします。

夏は風通しのよい場所や日陰に移動できるようにし、暑さがこもらない環境を整えましょう。

暖房器具やヒーターを使用する場合は、猫が直接触れないようにし、熱源から離れられるスペースも確保してください。

4. 高齢猫には移動しやすい寝床を用意する

年齢を重ねた猫は、若いころと比べて高い場所への移動やジャンプが負担になることがあります。

お気に入りの寝床が高い場所にある場合は、低い段差やスロープを設けると移動しやすくなります。

また、関節に痛みがある猫には、柔らかく身体を支えられる寝床を用意し、滑りやすい床にはマットを敷く方法もあります。

International Cat Careの住環境改善ガイドでも、休息場所へのアクセスを確保することや、関節に問題のある猫のために段差や滑りにくい床材を活用することが紹介されています。

5. 食事・水・トイレと寝床を適度に離す

猫が安心して休めるように、寝床の周囲には十分なスペースを設けましょう。

食事場所や水飲み場、トイレと寝床が密集していると、猫にとって落ち着かない環境になる場合があります。それぞれの場所を適度に分け、静かに休めるスペースを確保することが大切です。

6. 寝ている猫を無理に起こさない

猫が眠っているときは、必要以上に触ったり、無理に抱き上げたりしないようにしましょう。

突然起こされると驚いたり、寝ぼけた状態で反射的に引っかいたりする場合があります。

特に深く眠っているときは、静かに見守ることが猫の安心につながります。

【プロの結論】猫の寝方を正しく読み取るために大切な3つの視点

猫の寝方を観察するときに重要なのは、一つの姿勢だけで気持ちや健康状態を判断しないことです。

丸まっているから寒い、へそ天だから完全に信頼している、香箱座りだから警戒しているといった単純な解釈では、猫の本当の状態を見誤る可能性があります。

日々の観察では、次の3つの視点を意識しましょう。

視点1:寝姿と周囲の環境をセットで見る

寝方が変わったときには、室温、季節、日差し、寝床の位置なども確認します。

例えば、冬に丸まって眠る時間が増えたとしても、ほかに問題がなければ体温を保とうとしている自然な行動可能性があります。夏に身体を伸ばして眠る場合も、涼しい場所を選んでいる可能性があります。

視点2:普段の寝方と比較する

猫の健康状態を把握するうえでは、一般的な寝方の分類よりも、その猫自身の普段の行動を知っておくことが重要です。

いつもは横向きで眠る猫が急に身体を硬くしてうずくまるようになった場合と、もともと丸まって眠ることが多い猫とでは、観察すべきポイントが異なります。

普段の寝姿を写真に残しておくと、変化に気付きやすくなります。

視点3:睡眠以外の行動も合わせて確認する

寝方に変化があっても、食欲や活動量、排泄、呼吸などに問題がなく、普段どおりに過ごしている場合は、環境や好みの変化が関係している可能性があります。

一方、寝姿の変化に食欲低下や隠れる行動、歩きにくさなどが重なっている場合は、健康上の問題を疑う必要があります。

猫は言葉で痛みや不快感を伝えられません。毎日の寝姿を知っておくことは、病気の早期発見にも役立つ観察習慣です。

【猫の寝方】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:猫が丸まって寝るのは寒いからですか?
A1:寒さから体温を守るために身体を丸めることがあります。ただし、単にその姿勢が好きな猫もいるため、室温やほかの行動も合わせて確認しましょう。

Q2:猫がへそ天で寝るのは飼い主を信頼している証拠ですか?
A2:お腹を見せる姿勢は、安心してリラックスしているサインである可能性があります。ただし、お腹を触られることまで歓迎しているとは限りません。

Q3:猫が香箱座りで寝るのは警戒しているからですか?
A3:必ずしも警戒しているわけではありません。身体を休めながら周囲を確認できる姿勢で、落ち着いている猫にもよく見られます。身体の緊張や頭の位置も確認しましょう。

Q4:猫は1日に何時間くらい寝ますか?
A4:一般的には1日約12〜18時間が目安です。子猫や高齢猫ではさらに長く眠ることもあります。睡眠時間には個体差があるため、急激な変化がないかを確認することが大切です。

Q5:猫が飼い主のそばで寝るのはなぜですか?
A5:飼い主の体温やにおい、安心感、親しみなどが理由として考えられます。ただし、猫によって好みは異なり、一人で眠ることを好む猫もいます。

Q6:猫の寝方が急に変わったら病気ですか?
A6:寝方の変化だけで病気とは判断できません。ただし、うずくまる、身体が硬い、隠れる、食欲が落ちる、動きが鈍くなるなどの変化が重なる場合は、動物病院に相談しましょう。口を開けた呼吸や呼吸困難は緊急受診が必要です。

Q7:猫が快適に眠れる環境を作るにはどうすればよいですか?
A7:静かで安全な場所に、柔らかい寝床や隠れられるスペースを複数用意しましょう。季節に合わせた温度管理を行い、猫自身が好きな場所を選べるようにすることがポイントです。

まとめ:猫の寝方を知ることが健康と信頼関係を守る第一歩

猫の寝方には、体温調節や安心感、警戒心、身体の快適さなど、さまざまな要因が関係しています。

丸まって寝る姿は保温、横向きはゆったりとした休息、へそ天は安心感、香箱座りは身体を休めながら周囲を確認する姿勢として理解できます。ただし、それぞれに決まった意味があるわけではなく、猫の性格や環境によって違いがあります。

また、普段と異なる寝方が続く場合には、痛みや体調不良が隠れている可能性もあります。特に、食欲や活動量、排泄、呼吸に変化が見られるときは注意が必要です。

2026年の猫の健康管理で意識したいのは、寝姿を単なるかわいい仕草として見るだけでなく、毎日の健康状態を知る手掛かりとして活用することです。

静かで暖かく、猫自身が自由に選べる寝床を用意し、安心して眠れる時間を守ってあげましょう。いつもの寝姿を知っているからこそ、小さな異変にも早く気付けます。愛猫の睡眠を見守ることは、長く健やかな暮らしを支える大切な習慣です。

主な参考資料

- Cats Protection「What do cat sleeping positions mean?」(2026年9月22日公開)
- Cats Protection「Cats and Sleep」
- International Cat Care「Cat Carer Guide: Acute Pain」
- International Cat Care「Home Modifications」
- Feline Veterinary Medical Association「How do I know if my cat is in pain?」
- VCA Animal Hospitals「Recognizing the Signs of Illness in Cats」

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保坂 匠

連続ドラマと朝ドラの編成・キャスト情報を追うデスク。NHK・民放の公式発表、番組公式サイト、プレスリリースを一次情報として確認し、未発表の情報は記事にしていません。

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