エンタメユニット「すとぷり(Strawberry Prince)」の赤色担当として、音楽活動や動画配信、声優業など多岐にわたる分野で絶大な支持を集める莉犬(りいぬ)くん。少年らしさと透明感をあわせ持つ唯一無二の歌声で多くのリスナーを魅了し続ける一方で、ネット上では「莉犬くんの性別は?」「FTMとはどういう意味?」といった疑問を持つ新規ファンも少なくありません。
莉犬くんは過去に自身の公式SNSや公式ファンブック、自叙伝を通じて、「身体の性別は女性として生まれ、心の性別は男性である」という性同一性障害(GID / FTM)であることを包み隠さず告白しています。本稿では、彼が性別や過去の葛藤を勇気を持って公表した経緯をはじめ、外科手術(胸オペ)や戸籍変更に関する事実関係、そして表現者として歩み続ける現在の活動方針まで、客観的な記録と本人の発信をもとに整理して解説します。
【性別の実態】莉犬くんが明かした性同一性障害(FTM)の真相

莉犬くんの性別に関する実態は、本人が2017年9月2日に自身の公式X(旧Twitter)上で発表した手記によって公に語られています。その発表において、「自分は性同一性障害(FTM:Female to Male)である」という事実が明かされました。FTMとは、生物学的・身体的には女性として出生したものの、性自認(心の性別)が一貫して男性である人を指す言葉です。
幼少期から自身の身体や周囲から求められる「女の子らしさ」に対して強い違和感を抱えていた莉犬くんは、思春期を迎えて第二次性徴が進むにつれ、心と身体の乖離に深く苦しむこととなりました。声変わりを望んでも女性特有の身体へと変化していく現実や、周囲の無理解に苛まれながらも、ネットの世界で「莉犬」という名義を通じて自分自身の魂をありのままに表現する道を見出していきました。
ファンの間では「女性のようなハイトーンも出せる少年声」という魅力的な声質が大きな注目を集めていましたが、その背景には生まれ持った身体的特徴と、男性としてのアイデンティティの間で揺れ動いた過酷な葛藤が存在していました。
【公表の背景】なぜ過去と性同一性障害を明かしたのか?自叙伝『タイムカプセル』で明かされた本音
活動が軌道に乗り始めた2017年というタイミングで、なぜリスクを伴う性別の公表を決断したのか。その理由は、「ファンに対して嘘をつき続けたくない」「ありのままの自分を受け止めてほしい」という切実かつ誠実な想いにありました。
当時、活動の規模が拡大するにつれて、実写ライブの開催やメディア出演など、ファンの前に直接姿を現す機会が増加していました。ネットの向こう側にいるリスナーを騙しているのではないかという罪悪感に押しつぶされそうになった莉犬くんは、活動を辞めることすら考えたといいます。しかし、悩んだ末に「すべてを打ち明けて、それでも応援してくれる人がいるなら、その人たちのために命を燃やして歌いたい」と決意し、文章を公開しました。
さらに2019年12月に発売された1stフルアルバム『タイムカプセル』および同名の実質的な自叙伝的ストーリーや、2021年に刊行された公式ファンブック『莉犬めもりー』では、家庭環境の複雑さや学校でのいじめ、そして性同一性障害の診断を受けるまでの痛切な道のりが克明に記録されています。過去の痛みを隠すのではなく、同じように生きづらさを抱える人々の光になるべく発信を続ける姿勢は、多くのリスナーに深い感動と勇気を与えました。
【事実関係の整理】胸オペ(乳腺摘出)や戸籍変更、本名に関する検証
莉犬くんの身体的な治療経過やプライベートの法的ステータスについては、インターネット上で様々な憶測が飛び交うことがあります。ここでは、本人が公表した一次情報および客観的な事実関係を整理します。
最初に、外科的手術に関して、莉犬くんは男性らしい胸郭に近づけるための乳腺摘出手術(いわゆる胸オペ)を受けた事実を明かしています。女性ホルモンによる身体の発達は精神的に大きな負荷となっていたため、この手術は彼が自分らしく生きるための極めて大きな前進となりました。
一方、戸籍上の性別変更に関しては、日本の性同一性障害特例法において「生殖腺がないこと、または生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること」や外性器の外観に関する規定など、極めて厳格な要件が存在します。2023年秋の最高裁判所による生殖不能要件の違憲判断など法解釈の変革期を経ていますが、莉犬くん自身が「戸籍上の性別変更を完全に完了した」と公式に宣言した記録は現時点で存在しません。ホルモン投与や大規模な手術は声優・歌手としての喉や体力に影響を及ぼすリスクもあるため、医療機関や専門家と相談しながら慎重に向き合っているとみられます。
また、本名や実生活の個人情報については、プライバシーの保護およびタレントとしての活動を守る観点から完全非公表を貫いています。ネット上で見られる特定の氏名は根拠のない噂に過ぎず、公式な記録として扱われているものはありません。
| 項目 | 本人の公表内容・客観的事実 | 現状および補足 |
|---|---|---|
| 出生時の身体の性別 | 女性(FTM) | 性自認は男性であり、2017年に公式Xにて手記を公開。 |
| 胸部手術(胸オペ) | 実施済みであることを公表 | 精神的苦痛を軽減し、男性らしい体型へ近づけるために実施。 |
| 戸籍上の性別変更 | 公式発表なし(非公表) | 法的要件や身体への負担を考慮し、慎重に対応中と見られる。 |
| 本名・プライベート情報 | 完全非公表 | 公私を明確に分け、エンターテイナーとしての世界観を守る方針。 |
| すとぷりでの立ち位置 | 赤色担当 / メインボーカル格 | 楽曲制作、アニメーション動画(アニメ遠井さん等)でも中心的存在。 |
| 個人名義の活動 | 歌手・声優・クリエイター | 名義を使い分けながら、地上波アニメやゲーム作品に出演。 |
【活動の軌跡】すとぷり「赤色担当」と声優業を両立させる表現力
莉犬くんの真価は、性別の葛藤を乗り越えた先にある圧倒的なエンターテインメント能力にあります。すとぷりにおける赤色担当として、グループの楽曲では情熱的かつ力強い歌声を響かせる一方、バラエティ動画では親しみやすいキャラクターでファンを笑顔にしています。
さらに注目すべきは、本名や素顔に依存しない声優としての確かな実力です。自身が企画・脚本・キャラクターの演じ分けを務めるYouTubeアニメシリーズ『遠井さん』シリーズでは、主人公の遠井さんをはじめ複数の登場人物の声を一人で演じ分けるという卓越した声帯コントロールを披露。これが大きな話題を呼び、YouTubeのチャンネル登録者数を飛躍的に伸ばす原動力となりました。
また、個人名義や別名義での声優活動を通じて、地上波放送のテレビアニメや劇場アニメ、ゲーム作品にも多数出演。声優養成所での研鑽に裏打ちされた滑舌と演技力は、単なる「歌い手・配信者の枠」を完全に超え、プロフェッショナルな声優・役者として業界内外から高い評価を得ています。
【2026年現在の状況】偏見を乗り越えて築いたファンとの強固な信頼関係
性別の公表から年月が経過した現在、莉犬くんを巡るリスナーの受け止め方は「性同一性障害の活動者」という枠組みから、「一人の卓越した表現者・アーティスト」へと完全に昇華しています。
かつては心無い詮索や偏見に晒される場面もありましたが、莉犬くんが一貫して見せ続けたのは「ファンへの感謝」と「作品のクオリティ」でした。自らの弱さや苦悩を隠さず、それを歌や物語に変えて届ける姿勢が、同じように学校や職場で生きづらさを感じる若年層を中心に深い共感を呼び起こしています。
グループとしての東京ドーム公演や全国アリーナツアー、地上波冠番組の成功を経て、個人のアーティスト活動でも日本武道館規模のソロ展開を実現するなど、その影響力は拡大を続けています。現在では、性別や過去にとらわれることなく、自分自身の足で未来を切り拓く姿そのものが、すとぷりの掲げる前向きなメッセージを体現する象徴となっています。
【莉犬くん性別】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:莉犬くんの性別は男性ですか、女性ですか?
A1:身体の性別は女性として生まれましたが、心の性別(性自認)は男性である「性同一性障害(FTM)」であることを本人が公表しています。社会的な活動やグループ内での立ち位置も男性として活動しています。
Q2:莉犬くんは性別適合手術を受けていますか?
A2:胸部を男性らしく整える乳腺摘出手術(胸オペ)を受けたことを自叙伝などで公表しています。その他の手術や戸籍変更の有無については、身体的負担や声への影響もあるため、公式に完了したという発表は行われていません。
Q3:すとぷりメンバーや周囲の反応はどうだったのですか?
A3:メンバーは莉犬くんの告白を自然に受け止め、かけがえのない仲間として全面的に支え合っています。リーダーのななもり。をはじめとするメンバーとの絆は深く、性別という枠組みを超えた信頼関係がグループの強さの源泉となっています。
まとめ:多様な生き方を肯定し進化を続けるトップランナー
莉犬くんが歩んできた道のりは、自身のアイデンティティを巡る過酷な葛藤と、それを乗り越えて表現者として立ち上がった勇気の歴史そのものです。女性として生まれながら男性としての魂を持ち、痛みを伴う手術や過去の公表を経て手に入れた現在のポジションは、彼自身の類まれな努力と誠実さによって築き上げられました。
性同一性障害という事実は彼の人生の重要な一面ではありますが、それ以上に人々を惹きつけてやまないのは、心の琴線に触れる歌声と、誰に対しても真摯に向き合う人柄です。偏見や困難を乗り越え、自分らしく輝き続ける莉犬くんの活動は、これからも多くの人々に生きる勇気と笑顔を届け続けるに違いありません。