お金に困っていない人には、収入が多いこと以外にも共通する特徴があります。毎月の収支を把握している、固定費を定期的に見直す、給料が入ったら先に貯蓄する、借入やローンを計画的に管理するといった、日々の小さな習慣が家計の安定につながっています。反対に、収入が比較的高くても、支出の管理ができていなければお金の不安はなくなりません。
総務省統計局が2026年5月19日に公表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)2025年平均結果」によると、二人以上世帯の貯蓄現在高は平均2,059万円、貯蓄保有世帯の中央値は1,264万円でした。加えて、約3分の2の世帯が平均値を下回っています。最新統計とJ-FLECの金融リテラシー調査を手がかりに、お金に困っていない人の特徴、余裕が生まれる理由、今日から実践できる家計管理の方法を詳しく解説します。
【結論】お金に困っていない人の特徴10選!共通する考え方とは

お金に困っていない人を観察すると、派手な買い物をしているか、ブランド品を持っているかといった外見よりも、お金との付き合い方に共通点が見られます。
特徴的なのは、収入を増やすことだけに頼らず、入ってきたお金をどのように使い、残し、将来に備えるかを考えていることです。
1.毎月の収入と支出を把握している
お金に困らない人は、自分の家計がどのような状態にあるのかを把握しています。
毎月の手取り収入、家賃や住宅ローン、食費、光熱費、通信費、保険料、娯楽費などを大まかに把握し、最終的にいくら残るのかを確認する習慣があります。
大切なのは、細かい金額をすべて暗記することではありません。収入に対して支出が多いのか、貯蓄に回せる余裕があるのかを判断できる状態にしておくことです。
例えば、手取り月収が30万円の場合、生活費が28万円なのか、25万円なのかによって、将来に残せるお金は大きく変わります。
家計簿アプリや銀行口座の利用明細を活用すれば、毎日細かく記録しなくても支出の傾向を確認できます。
2.給料が入ったら先に貯蓄する
お金に余裕がある人に共通する習慣の一つが、先取り貯蓄です。
給料が入ってから余った金額を貯金する方法では、予定外の買い物や外食などによって、貯蓄に回すお金がなくなりがちです。
一方、先取り貯蓄では、給料日に一定額を別口座へ移し、残った金額で生活します。最初から貯蓄分を生活費と分けることで、使いすぎを防ぎやすくなります。
例えば、手取り25万円の人が毎月2万円を自動積立に設定すれば、1年間で24万円を貯められます。臨時収入や賞与から追加で貯蓄できれば、さらに資産形成を進められます。
無理に高い貯蓄率を設定する必要はありません。まずは月5,000円や1万円など、継続できる金額から始めることが大切です。
3.固定費を定期的に見直している
お金に困らない人は、毎日の細かな節約だけでなく、固定費の管理を重視します。
固定費とは、毎月または定期的に発生する支出です。具体的には次のようなものがあります。
- 住居費や住宅ローン
- スマートフォンやインターネットの通信費
- 生命保険や医療保険の保険料
- 動画配信サービスなどのサブスクリプション
- 自動車の維持費や駐車場代
- 定期購入している商品やサービス
例えば、毎月1,000円の不要なサービスを解約すれば、年間12,000円の支出削減になります。複数の契約を見直せば、さらに大きな効果が期待できます。
固定費は一度見直すと、その後も節約効果が続きやすい点が特徴です。ただし、保険は保障内容を確認せずに解約すると、必要な保障まで失う可能性があります。料金だけでなく、契約内容や家族構成に合っているかを確認することが必要です。
4.生活防衛資金を確保している
お金に余裕がある人は、将来の資産形成だけでなく、突然の出費にも備えています。
その代表例が生活防衛資金です。病気やけが、失業、転職、家電の故障など、予想外の出来事が起きたときに生活を維持するためのお金を指します。
一般的な目安として、生活費の3〜6か月分を現金や普通預金など、必要なときに引き出せる形で確保する考え方があります。収入が不安定な自営業者やフリーランス、扶養家族がいる世帯では、より多めの準備を検討する場合もあります。
生活防衛資金を投資商品だけで保有すると、必要なときに価格が下落している可能性があります。日常生活を守る資金と、長期的に増やすための資金を分けて管理することがポイントです。
5.衝動買いをせず、購入する理由を考える
お金に困っていない人は、何でも我慢しているわけではありません。自分にとって価値があるものにはお金を使い、必要性の低いものには使わないという判断基準を持っています。
セールや期間限定という言葉に流されず、本当に必要なのか、購入後にどのくらい使うのかを考えてから買い物をします。
効果的なのは、一定金額以上の商品を買うときに、すぐ購入せず一晩考える習慣です。翌日になっても必要だと感じるなら購入し、気持ちが冷めていれば見送ります。
また、購入価格だけでなく使用回数や耐久性も考慮します。安くてもすぐに壊れる商品を何度も買い直すより、長く使える商品を選んだほうが結果的に経済的な場合もあります。
6.収入が増えても生活水準を急激に上げない
昇給や転職によって収入が増えたとき、生活費まで同じ割合で増やしてしまうと、貯蓄できる金額はなかなか増えません。
お金に困らない人は、収入が増えたときに、その増加分の一部を貯蓄や資産形成に回すことを考えます。
もちろん、収入が増えた分を趣味や旅行、食事などに使うこと自体は悪いことではありません。重要なのは、生活水準の上昇によって毎月の収支が赤字にならないようにすることです。
7.借入やローンの金利・返済額を把握している
お金に困らない人は、借入を一律に悪いものと考えるのではなく、金額や金利、返済期間、毎月の負担を把握しています。
住宅ローンのように長期的な生活設計と結び付いた借入と、リボ払いなど金利負担が大きくなりやすい借入では、管理の方法が異なります。
特に注意したいのが、クレジットカードのリボ払いです。毎月の支払額が一定に見えても、残高に応じて手数料が発生し、返済が長期化する場合があります。
借入がある場合は、残高、適用金利、毎月の返済額、完済予定時期を一覧にしておくと、家計全体への影響を判断しやすくなります。
8.短期的な利益より長期的な安定を重視する
お金に困らない人は、目先の利益だけで判断せず、将来の生活まで考えてお金を使います。
例えば、資格取得や仕事に必要なスキルアップ、健康維持、住環境の改善など、将来的な収入や生活の質につながる支出を大切にする傾向があります。
資産運用についても、短期間で大きな利益を得ようとするのではなく、自分のリスク許容度や運用期間に合った方法を選ぶことが基本です。
9.お金の情報を定期的に確認している
税金、社会保険、年金、金利、投資制度など、お金に関係する制度や環境は変化します。
お金に余裕がある人は、こうした情報を必要に応じて確認し、自分の生活に関係する変更を把握しています。
例えば、新NISAやiDeCoなどの制度を知っていても、仕組みや税制上の特徴を理解せずに利用するのは適切ではありません。制度のメリットだけでなく、注意点や資金拘束の有無まで確認することが大切です。
10.お金について冷静に相談・判断できる
経済的に安定している人は、すべてを一人で決めようとせず、必要に応じて専門家や家族に相談します。
住宅購入、保険の契約、相続、借入、資産運用などは、判断を誤ると長期的な家計への影響が大きくなります。
金融機関の担当者やファイナンシャル・プランナーなどに相談するときも、提案をそのまま受け入れるのではなく、手数料やリスク、契約条件を比較して判断します。
お金に困らない人の共通点は、知識が豊富であること以上に、分からないことを放置せず、必要な情報を集めて行動できることです。
【2026年最新統計】2025年の貯蓄額の平均・中央値はいくら?
お金に困っていない人の特徴を考えるうえで、実際に日本の世帯がどれくらいの貯蓄を持っているのかは参考になります。
2026年11月時点で確認できる総務省統計局の最新の年平均データは、2025年の「家計調査報告(貯蓄・負債編)」です。2026年5月19日に公表されたこの調査では、二人以上世帯の貯蓄額や負債額が明らかになっています。
二人以上世帯の貯蓄平均は2,059万円、中央値は1,264万円
総務省統計局によると、2025年の二人以上世帯における1世帯当たりの貯蓄現在高は、平均2,059万円でした。前年の1,984万円から75万円、率にして3.8%増加しています。
また、7年連続の増加となり、比較可能な2002年以降で最多を更新しました。
一方、貯蓄保有世帯の中央値は1,264万円です。平均値と中央値には795万円の差があります。
この違いは、貯蓄額が非常に大きい一部の世帯が平均値を押し上げていることを示しています。実際、総務省の資料では、約3分の2に当たる66.1%の世帯が平均2,059万円を下回っていました。
つまり、平均額だけを見て「日本の一般的な家庭は2,000万円以上の貯蓄がある」と判断するのは適切ではありません。
2025年の貯蓄・負債に関する主要データ
| 調査・項目 | 2025年の数値 | 読み解くポイント |
|---|---|---|
| 総務省・二人以上世帯の貯蓄平均 | 2,059万円 | 前年比3.8%増。2002年以降で最多 |
| 貯蓄保有世帯の中央値 | 1,264万円 | 貯蓄ゼロ世帯を除いた中央値 |
| 貯蓄ゼロ世帯を含めた中央値(参考値) | 1,167万円 | 世帯全体を比較するときの参考になる |
| 平均貯蓄額を下回る世帯 | 66.1% | 平均値は典型的な家計像とは異なる |
| 二人以上世帯の負債平均 | 675万円 | 負債ゼロの世帯も含む平均 |
| 負債保有世帯の中央値 | 1,511万円 | 負債を持つ世帯だけを対象とした数値 |
| 負債保有世帯の割合 | 37.5% | 約4割の世帯が負債を保有 |
| 二人以上の勤労者世帯の貯蓄平均 | 1,717万円 | 貯蓄保有世帯の中央値は1,015万円 |
特に注意したいのは、貯蓄の中央値と平均値では対象となる世帯の位置付けが異なることです。総務省の公表資料にある1,264万円は、貯蓄現在高がゼロの世帯を除いた中央値です。ゼロの世帯も含めた参考値は1,167万円となっています。
負債の平均は675万円!借金があること自体は珍しくない
同じ調査では、二人以上世帯の負債現在高は平均675万円でした。前年より12万円、1.8%増加し、4年連続の増加となっています。
負債を持つ世帯だけに限定すると、平均は1,802万円、中央値は1,511万円です。
ここで重要なのは、負債があることと、お金に困っていることは必ずしも同じではないという点です。
総務省の2025年データでは、負債675万円のうち620万円が住宅・土地のための負債です。住宅ローンなど、長期的な資産形成や住居確保に関連する借入が大きな割合を占めています。
したがって、借入の有無だけで家計の健全性を判断するのではなく、借入の目的、金利、返済負担、手元資金を総合的に見る必要があります。
40歳未満は貯蓄より負債が多い?年代別データにも注目
年齢によっても貯蓄と負債の状況は異なります。
2025年の総務省統計では、世帯主が40歳未満の二人以上世帯の貯蓄現在高は平均994万円、負債現在高は平均1,882万円でした。40〜49歳でも貯蓄1,381万円に対して負債1,483万円となっています。
一方、50〜59歳では貯蓄1,756万円、負債743万円となり、60〜69歳では貯蓄2,843万円、負債234万円です。
若い世代は住宅ローンなどの負債が大きくなりやすく、子育てや住宅購入などの支出も重なります。貯蓄額だけを見て経済的に不安定だと決めつけることはできません。
住宅ローンを返済しながら教育費や生活防衛資金を確保している家庭もあります。大切なのは、現在の資産残高だけではなく、今後の収入と返済を含めた家計の持続可能性です。
【習慣を比較】お金に困っていない人と困っている人の違い
お金に困っていない人と、毎月の生活費に悩む人との違いは、単純な収入額だけでは説明できません。
同じ収入であっても、支出の管理方法やお金の使い方、将来への備えによって、家計の状態は大きく変わります。
家計管理に対する考え方の違い
経済的に安定している人は、毎月の支出を確認し、必要に応じて調整します。一方、家計の把握が不十分な場合、口座残高が減ってから初めて使いすぎに気付くことがあります。
例えば、毎月の収支を確認している人なら、通信費やサブスクリプションの値上がりにも気付きやすくなります。支出を把握していない人は、小さな値上げが重なっても見逃しやすくなります。
貯蓄に対する考え方の違い
お金に困らない人は、貯蓄を余ったお金の置き場所ではなく、最初から必要な支出の一つとして考えています。
一方、残ったお金を貯める方法では、月によって貯蓄額が変動しやすくなります。急な出費があったときに、貯蓄が後回しになることも少なくありません。
買い物に対する判断基準の違い
お金に余裕がある人は、価格の安さだけで購入を決めません。必要性や耐久性、使用頻度などを考慮して判断します。
例えば、安売りされているからといって使わない商品を購入することは、結果的に無駄遣いにつながります。反対に、日常的に使うものは品質や維持費も考慮して選ぶことで、長期的な支出を抑えられる場合があります。
将来の支出に対する意識の違い
経済的に安定している人は、現在の生活費だけでなく、将来必要になるお金も考えています。
住宅購入、教育費、老後資金、医療費など、人生にはまとまったお金が必要になる場面があります。支出が発生する時期をある程度予測しておけば、急な借入や貯蓄の取り崩しを減らせます。
ただし、お金に困っている人のすべてが浪費しているわけではありません。低賃金、雇用の不安定さ、家族の介護、病気、物価上昇など、本人の努力だけでは解決できない要因もあります。違いを考える際には、個人の性格と経済環境を切り分けることが必要です。
【今日から実践】お金に困らない生活を作る家計管理5ステップ
お金に困らない生活は、一度に大きな金額を貯めることで実現するものではありません。毎月の家計を少しずつ整え、継続できる仕組みを作ることが出発点です。
ステップ1:毎月の収支を見える化する
最初に、毎月の手取り収入と支出を確認します。
支出は、住居費、食費、水道光熱費、通信費、保険料、交通費、教育費、娯楽費などに分類します。
銀行口座やクレジットカードの明細を確認し、実際に何にいくら使っているのかを把握しましょう。
家計管理の基本は、収入から支出を差し引いた金額が毎月どれだけ残るかを確認することです。赤字になっている場合は、まず赤字の原因を特定します。
ステップ2:固定費から削減できるものを探す
支出を把握したら、次は固定費の見直しです。
特に通信費、保険料、サブスクリプション、住居費、自動車関連費用は、家計に占める割合が大きくなりやすい項目です。
契約しているサービスを一覧にし、利用頻度や必要性を確認します。ほとんど利用していないサービスがあれば解約を検討しましょう。
ただし、生活の質を大きく下げるような節約や、必要な保障を失うような見直しは避けるべきです。無理なく続けられる削減策を優先します。
ステップ3:先取り貯蓄を自動化する
毎月の収支が把握できたら、給料日に自動的に貯蓄口座へ移す仕組みを作ります。
例えば、毎月1万円の先取り貯蓄を続けると、1年間で12万円、5年間で60万円になります。利息や運用益を考慮しなくても、継続することで一定の資金を確保できます。
収入や家計状況に応じて金額を調整し、無理なく継続できる仕組みにすることがポイントです。
ステップ4:生活防衛資金を確保する
資産形成を始める前に、急な出費に備えるお金を確保します。
まずは生活費1か月分を目標にし、その後3〜6か月分を目安として準備する方法があります。
例えば、毎月の生活費が20万円の場合、60万〜120万円が3〜6か月分の目安です。
収入が不安定な場合や、扶養する家族がいる場合は、さらに余裕を持たせることも検討しましょう。
ステップ5:借入と資産形成を別々に管理する
借入がある場合は、返済額だけでなく金利や残高、返済期間を確認します。
特に高金利の借入は、返済が長期化するほど利息負担が大きくなりやすいため、返済計画を優先的に検討する必要があります。
一方、住宅ローンなどの低金利の長期借入は、手元資金や住宅の価値、金利タイプ、返済条件なども踏まえた判断が必要です。
生活防衛資金をすべて返済に充ててしまうと、突然の出費に対応できなくなる可能性があります。借入返済と手元資金の確保を両立させることが重要です。
【誤解を解消】お金に困っていない人は高収入・倹約家とは限らない
お金に困っていない人については、いくつかの誤解があります。経済的な安定を正しく理解するためには、見た目や収入額だけで判断しないことが大切です。
誤解1:高収入なら必ずお金に困らない
収入が多ければ、貯蓄や資産形成に回せる金額も増やしやすくなります。しかし、高収入であることが、そのまま経済的な安定を意味するわけではありません。
住居費、教育費、車の維持費、外食費などが収入に合わせて増えれば、毎月の支出も大きくなります。
反対に、収入が平均的でも固定費を抑え、計画的に貯蓄している人は、安定した家計を築ける可能性があります。
誤解2:貯蓄額が平均より少ないと生活に余裕がない
2025年の総務省統計では、二人以上世帯の貯蓄平均は2,059万円でした。しかし、約66.1%の世帯がこの金額を下回っています。
平均額に届いていないからといって、すべての世帯が経済的に困窮しているわけではありません。
年齢、家族構成、住居形態、住宅ローンの有無、収入の安定性などによって、必要な貯蓄額は異なります。
他人の貯蓄額と比較するより、自分の生活費に対して十分な手元資金があるか、毎月の収支が黒字か、将来の支出に備えられているかを確認するほうが実用的です。
誤解3:お金に困らない人は節約ばかりしている
経済的に安定している人が、必ずしも生活のあらゆる場面で節約しているわけではありません。
自分にとって価値のある旅行、趣味、食事、学習などには積極的にお金を使うこともあります。
大切なのは、支出をすべて削ることではなく、優先順位を決めることです。必要な支出と不要な支出を区別できれば、生活の満足度を保ちながら家計を安定させやすくなります。
誤解4:投資を始めればお金の不安がなくなる
投資は長期的な資産形成の選択肢ですが、元本割れのリスクがあります。投資を始めたからといって、必ず資産が増えるわけではありません。
生活費や緊急時に必要なお金まで投資に回すと、相場下落時に不利なタイミングで売却せざるを得なくなる可能性があります。
まずは収支を整え、生活防衛資金を確保し、余裕資金の範囲で長期的な運用を検討する順番が基本です。
J-FLECの金融リテラシー調査が示す「家計管理」の重要性
お金に関する知識について考えるうえで参考になるのが、金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「金融リテラシー調査」です。
2025年調査は、18〜79歳の全国3万人を対象に実施され、2026年3月27日に結果が公表されました。
野村総合研究所が2026年5月に公表した分析によると、2025年の金融リテラシーに関する正誤問題全体の正答率は53.8%で、2022年の55.7%から1.9ポイント低下しています。
加えて、2019年から2025年までの継続出題24問を比較すると、家計管理の正答率は5.5ポイント、生活設計は6.3ポイント、ローン・クレジットは6.2ポイント低下しました。
一方、金融・経済の基礎や資産形成に関する分野の低下幅は比較的小さく、投資への関心が高まる一方で、日常的な家計管理や借入に関する基礎知識が課題になっていることがうかがえます。
この結果から読み取れるのは、投資商品や経済ニュースに詳しいことだけでは、健全な家計管理につながるとは限らないということです。
収入と支出の把握、生活設計、ローンの仕組み、金利の理解といった基礎的な知識こそ、日々のお金の不安を減らすために欠かせません。
【プロの結論】お金に困らない人が持っている本当の強み
お金に困らない人の本当の強みは、必ずしも高額な貯蓄や高収入ではありません。収入が減ったとき、急な出費が発生したとき、金利や物価が変化したときにも対応できる家計の仕組みを持っていることです。
経済的な安定度を判断するなら、次の4つの視点が参考になります。
- 毎月の収支:収入の範囲内で生活でき、継続的に黒字を確保できているか。
- 手元資金:急な出費や収入減少に対応できる生活防衛資金があるか。
- 負債の管理:借入の金利や返済条件を把握し、無理のない返済ができているか。
- 将来への備え:教育費、住宅費、老後資金など、将来の支出を考慮した計画があるか。
この4つが整っていれば、貯蓄額が大きくなくても、経済的な不安を減らしていくことは可能です。
反対に、収入や資産が多くても、毎月の支出が膨らみ、借入の返済状況を把握できていなければ、家計が不安定になる可能性があります。
【よくある質問】お金に困ってない人の特徴に関するFAQ
Q1:お金に困っていない人の一番の特徴は何ですか?
A1:毎月の収入と支出を把握し、自分の収入の範囲内で生活できていることです。先取り貯蓄や固定費の見直しなどを習慣化し、急な出費にも対応できる資金を準備している点も特徴です。
Q2:お金に困っていない人は貯金がいくらありますか?
A2:一律の基準はありません。総務省統計局の2025年家計調査では、二人以上世帯の貯蓄平均は2,059万円、貯蓄保有世帯の中央値は1,264万円です。ただし、年齢や家族構成、住宅ローンの有無などによって必要な金額は異なります。
Q3:お金に困らない人になるには何から始めればいいですか?
A3:最初に毎月の収入と支出を確認しましょう。そのうえで、固定費の見直し、少額からの先取り貯蓄、生活防衛資金の確保を進めるのがおすすめです。最初から大きな金額を貯めようとせず、継続できる仕組みを作ることが大切です。
まとめ:お金に困らない生活は日々の習慣と家計管理から始まる
お金に困っていない人には、収入の多さだけでは説明できない共通点があります。毎月の収支を把握し、固定費を見直し、先取り貯蓄を続け、必要なときに使える生活防衛資金を確保していることです。
総務省統計局の2025年家計調査では、二人以上世帯の貯蓄平均は2,059万円、貯蓄保有世帯の中央値は1,264万円でした。約3分の2の世帯が平均額を下回っていることからも、平均値だけを目標にする必要はありません。
また、J-FLECの金融リテラシー調査では、投資に関する知識だけでなく、家計管理や生活設計、ローン・クレジットに関する基礎知識の重要性が改めて浮かび上がっています。
まずは自分の家計を把握し、無理のない範囲で支出を整え、少しずつ貯蓄を増やしていくこと。お金に困らない生活を実現するために必要なのは、特別な才能や高収入ではなく、毎月の小さな行動を積み重ねることです。
他人の貯蓄額と比べて焦るのではなく、自分の生活に合った経済的な安心を作ることを目指しましょう。
主な統計・調査根拠
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)2025年平均結果」
- J-FLEC「金融リテラシー調査 2025年」
- 野村総合研究所「金融リテラシーは低下しているのか?」(2026年5月)
- アセットマネジメントOne「金融リテラシー調査(2025年)」分析